台東区の神社の由来と主祭神について~諏訪神社~御朱印帳を持って出かけよう!

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こんにちは、とくらです。

台東区には浅草寺や上野東照宮など多くの寺社仏閣があります。

お寺や神社は土地との結びつきが強く、地域で大きな役割を果たす場所です。

また、その祭神には様々な逸話や由来があるのです。

いくつかの記事にわたって、私とくらが独断と偏見で選んだ台東区の神社と祭神について少し書かせていただきたいと思っております。

前回の記事はこちら♪
▼台東区の神社の由来と主祭神について~玉姫稲荷神社~御朱印帳を持って出かけよう!

今回は、多くの神社の中から諏訪神社をご紹介します!


諏訪神社

諏訪神社は古くから「おすわさま」として親しまれる、台東区駒形にある神社です。

浅草駅から徒歩三分とアクセスは良いですが、ビルの間にひっそりとあるため、見逃し注意ですよ。

なんとも奥ゆかしいたたずまいの神社です。

諏訪神社という社名ですが、全国に「諏訪」と入る神社はなんと25000社もあるそうです。

「諏訪」という社名の神社は、長野県の諏訪大社を総本山としています。

台東区にあるこちらの諏訪神社は、承久の乱(1221年)の後に創建されたと伝えられています。

800年もの歴史があるんですね!

一説には平安時代後期に創建されたという説もあるらしく、そうなると1000年もの歴史が…

神社って、本当にどこも歴史が長すぎて調べているとなんだかクラクラしてしまいそうになります。

もはやはっきりとした始まりもわからないところにロマンを感じます。

また、現在は駒形ですが、この諏訪神社があることから、江戸時代には周辺を「諏訪町」と呼んだそうです。

この頃から既に正確な由来は不明だったらしく、その古さを感じます。

御祭神は諏訪大社と同じく建御名方神と八坂刀売神という神様です。


建御名方神(タケミナカタ)

タケミナカタという神様は、とても古くから存在する神様です。

神話や、古くからの伝承の中でも多くの逸話が伝えられています。

中でも有名なのは国譲りの話ではないでしょうか?

少し国譲りのお話を紹介したいと思います。

国譲りの中では、タケミナカタはオオクニヌシの子どもとして描かれています。

父であるオオクニヌシが日本を造ったところにアマテラスオオミカミが「天津国にあなたの国を譲るように」と使いを出してきます。

何度使者を送っても、オオクニヌシからの返答が無かったため、アマテラスオオミカミは、天津神の中でも非常に強いと言われたタケミカヅチを使者として遣わせます。

タケミカヅチが、オオクニヌシに「どうするんだ?」と問いかけるも、オオクニヌシはなんと、「息子たちが答える!」と返答するのです。

なんとも人任せというか、子任せな気もしますが、とにかくタケミカヅチは二人の息子コトシロヌシとタケミナカタに国を譲るのかと問います。

(この間にも色々なことが起こっていますが、また別の機会に)

すると、コトシロヌシは承諾したものの、タケミナカタは「承服できないため相撲を取ろう」と力比べで決めようと提案したのです。

タケミナカタは国津神の中でも力自慢の神様でした。

この時の勝負が相撲の起源とも言われており、現在でも諏訪神社は相撲関係者からありがたい神社とされているのです。

結局力比べでははどちらが勝ったのでしょうか?

国津神最強のタケミナカタか、天津国最強のタケミカヅチか…?

結局、この勝負はタケミカヅチの圧勝でした。

逃げ出したタケミナカタは、現在の長野県諏訪湖のあたりで追い詰められ殺されそうになります。

この時、タケミカヅチは「諏訪湖から出ないこと」を条件にタケミナカタの命を助けました。

こうして、タケミナカタは諏訪大社に祀られることになったのです。

諏訪大社の始まりはこのようなものだとされていますが、実はこれも諸説あり、逃げてきたのではなく、昔から諏訪湖のあたりにいた神様だというお話もあります。

有名な神様であるだけに、様々な説が各地に残っているんですね。

八坂刀売神(ヤサカトメノカミ)

ヤサカトメノカミはタケミナカタと夫婦の神様として諏訪神社に祀られている女神です。

「諏訪神」と呼ばれる場合は、ヤサカトメノカミとタケミナカタの二柱を指します。

ヤサカトメノカミには、長野県に様々な伝説を残す神様です。

いくつか有名なものをご紹介します。

【御神渡り】

諏訪湖では冬になると数年に一度、湖面が凍り付き数kmに渡って氷の道ができます。

これは、タケミナカタがヤサカトメノカミを訪れる際にできるのだ、という説があるのです。

何ともロマンチックな伝説ですね。

御神渡りは室町時代から記録が付けられており、現在でも、この御神渡りの様子で作物のできや世間の吉凶などを占うそうです。

【湯玉伝説】

あるとき、タケミナカタとヤサカトメノカミが夫婦喧嘩をしました。

そこで下社に移動する際中、化粧用の湯を含ませた綿から湯がこぼれ、その雫が落ちた場所に湯が湧いたというのです。

これが上諏訪温泉の始まりだと言われています。

やがて、下社に着いたので綿を置いたところ、なんとそこからも温泉が噴き出し、これが下諏訪温泉の始まりだということです。

お湯がこぼれるたびに温泉が湧いていたら大変なことになりそうですが、神様の喧嘩は大抵人間の世界に大きな変化をもたらしますね。


まとめ

諏訪神社と二柱の神様、たくさんの伝説とロマンチックな逸話が残っていました。

(ここではご紹介しきれませんでしたが、まだまだ不思議な話やちょっと怖い話も!

気になる方は調べてみてくださいね。)

タケミナカタとヤサカトメノカミは、夫婦で見守ってくれているんですね。

なんだか家庭円満にもご利益がありそう…

浅草にお越しの際には、ぜひ諏訪神社に参拝してみてはいかがでしょうか?


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ライター紹介

とくらじゅん

イラストレーター・ライター

1991年生まれ。下町暮らしのフリーライター・イラストレーター。 妖怪イラスト、育児漫画、ADHDエッセイなどを書いています。
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