外国人観光客への対応に。外国語翻訳費、制作費をサポートする「外国人観光客おもてなし支援」とは
目次
観光地に訪れる外国人へ向けた企業へのサポートがあります
観光地の多いエリアである台東区では、日本人だけでなく外国人観光客も多く訪れるスポット。
観光地では外国人を接客する場面がありますが、大切なのは、異なる言語であっても日本人と同様に意思が伝わり、サービスを利用できたりするかどうか。
その部分がうまくいけば、街全体も盛り上がることでしょう。
台東区には、区内の中小企業の経営サポートと、勤労者福祉事業を通して中小企業を支援し、産業の振興と地域社会の発展に寄与することを目的とした、台東区産業振興事業団(以降、事業団)があります。
事業団では、上述したような異なる言語を話す外国人に対し、様々なもてなしを行う事業者に対し、導入費用をサポートする制度を設けています。
ここでは、そのような「外国人観光客おもてなし支援」のサポート内容を紹介していきますので、外国人観光客に対して魅力をアピールしていきたい台東区の中小企業さんは参考にしてみて下さい。
外国語ホームページ新規作成費用支援について
台東区で外国人観光客を集客するには、例えばお店の魅力を外国語で紹介したHPがあれば安心といえます。
この「外国語ホームページ新規作成費用支援」は、自社にとって初めてとなる言語の外国語HPを作成する場合に、作成・開設にかかる初動期の費用の一部を助成する制度です。
助成金交付までの流れ
▼自社で外国語HPの見積もり、日本語原案の作成などの制作準備を行う
▼助成金の申請を行う
▼事業団が申請内容の審査、助成決定
▼外国語HPの制作、アップロード、経費の支払いを行う
▼実績報告(2021年2月末日〆)を行う
▼事業団が実績報告の審査
→助成金交付
助成金交付の対象となる経費は以下の二つ。
①ホームページコンテンツ制作費
…初めて開設する外国語HPのコンテンツの制作費等
(静止画、動画、音などHP作成に必要な素材およびサービスの中身を指します)
②外国語翻訳費
…コンテンツに掲載する情報の外国語翻訳費
上の二つを経費とし、助成限度額は二つを合わせて最大10万円と決まっています。
ただし、交付には助成率があり、各5万円(対象経費の1/2以内)という制限があります。
例えば、制作費10万円、翻訳費6万円の場合はそれぞれの1/2が対象経費となるため、助成金額は 制作費5万円 + 翻訳費3万円 =8万円です。
対象とならない経費・場合
×消費税
×パソコンやデジタルカメラ等の購入費
×インターネット接続に必要な工事費
×通信経費などの管理費
×サーバーの維持管理に必要な経費(レンタル料・月額使用料等)
×無償で提供されている翻訳サービス(Google翻訳等)を利用してホームページを作成した場合
・募集期間:2020年4月1日(水)~先着順。予算満了時点で終了
・対象となる経費:申請日以降、2021年2月末日までに支出する経費
外国語メニュー・パンフレット等作成支援(外国人観光客おもてなし支援)
HPは、目的を持って検索してたどり着く必要がありますが、観光地に訪れた外国人にダイレクトに情報を知ってもらうためにはチラシやポスターがあると便利ですね。
また、お店に入ってもメニューが日本語のみ、では親切とはいえません。
「外国語メニュー・パンフレット等作成支援」は、外国人観光客を接客するのに欠かせない外国語のメニュー・パンフレット等を作成する場合にも、経費の一部を助成してくれる制度です。
助成金交付までの流れ
▼メニュー等の見積もり、日本語原案の作成などの制作準備を行う
▼助成金の申請を行う
▼事業団が申請内容の審査、助成決定
▼成果物の制作、納品、支払いを行う
▼実績報告(2021年2月末日〆)を行う
▼事業団が実績報告の審査
→助成金交付
助成金交付の対象となる経費は以下の二つ。
①メニュー・パンフレット等作成費
…企画コンサルティング、コンテンツのデザイン、写真撮影等の素材作成にかかる経費等
②外国語翻訳費
…コンテンツに掲載する情報の外国語翻訳費
上の二つを経費とし、助成限度額は二つを合わせて最大10万円と決まっています。
ただし、交付には助成率があり、各5万円(対象経費の1/2以内)という制限があります。
例えば、制作費10万円、翻訳費6万円の場合はそれぞれの1/2が対象経費となるため、助成金額は 制作費5万円 + 翻訳費3万円 =8万円です。
対象とならない経費
×外国語メニュー・パンフレット等のリニューアル(作り直し)
×消費税
×パソコンやデジタルカメラ、デジタルサイネージ等機材
×パソコンソフト購入費など、汎用性のあるもの
・募集期間:2020年4月1日(水)~先着順。予算満了時点で終了
・対象となる経費:申請日以降、2021年2月末日までに支出する経費
外国人おもてなし講習支援(外国人観光客おもてなし支援)
日本人は義務教育で英語を履修しているものの、決して英語力が高くはありません。
観光地では実際に外国人とやりとりをする機会も多くあると思いますが、一般的に英語でのコミュニケーションを取りたくても、もどかしい思いをした方が多いのではないでしょうか。
「外国人おもてなし講習支援」という制度では、台東区の中小企業の経営者や従業員が、外国人に対する接遇力向上等の講習を受講し、自社で受講料を全額負担する場合に、かかる経費の一部をサポートしています。
助成金交付までの流れ
▼受講講座の内容や受講料の確認、受講講習の決定の調整を行う
▼助成金の申請を行う
▼事業団が申請内容の審査、助成決定
▼講習を受講
▼実績報告(2021年3月末日〆)を行う
▼事業団が実績報告の審査
→助成金交付
助成金交付の対象となる経費は、「語学、接客研修などの講座受講料、講師料など」で、助成限度額は最大5万円と決まっています。
ただし、交付には助成率があり、対象経費の1/2以内という制限があります。
また、交付の対象となる講座は以下のようなものになります。
① 外国人に対する接遇力向上に資するもの
② 申請日以降2021年3月末日までに開催され、受講が終了し、実績報告書を提出できるもの
③ 参加者に対し講習の受講修了証の交付が可能なもの
また、これらには通信講座や自社に講師を招聘し、実施する講習も含まれます。
対象とならない経費
×食事代、宿泊費、交通費(受講料にこれらが含まれている場合は、内訳がわかるものを提出する)
×消費税
・募集期間:2020年4月1日(水)~先着順。予算満了時点で終了
・対象となる経費:申請日以降、2021年3月末日までに支出する経費
翻訳機器等導入支援(外国人観光客おもてなし支援)
観光地でビジネスをしていれば、実際に外国人と話す機会も多くありますね。
現実は、英語でコミュニケーションを取るのは簡単ではないですし、免税の問題もついてきます。
そんな時に必要な翻訳機器・免税書類発行システムを導入する場合に、導入費の一部を助成してくれる制度が「翻訳機器等導入支援」です。
助成金交付までの流れ
▼システム・機器の内容、導入経費等の確認を行う
▼助成金の申請を行う
▼事業団が申請内容の審査、助成決定
▼機器・システムの導入・支払い
免税店の許可手続きを行う
▼実績報告(2021年3月末日〆)を行う
▼事業団が実績報告の審査
→助成金交付
助成金交付の対象となる経費は、「翻訳機器等の導入費」「免税書類発行システムの初期導入費」で、助成限度額は最大5万円と決まっています。
ただし、交付には助成率があり、対象経費の1/2以内という制限があります。
また、交付の対象となるのは「翻訳に特化した機器」以外にも、「翻訳アプリが入ったタブレット端末の購入費」も入ります。
ただし、メインの用途が「外国人観光客に対する接遇向上のため」である物としているので、タブレットを購入する事業者には、用途の使用目的を確認するようです。
対象とならない経費
×消費税
・募集期間:2020年4月1日(水)~先着順。予算満了時点で終了
・対象となる経費:申請日以降、2021年2月末日までに支出する経費
リンク先一覧
▼外国語ホームページ新規作成費用支援について
▼外国語メニュー・パンフレット等作成支援(外国人観光客おもてなし支援)
▼外国人おもてなし講習支援(外国人観光客おもてなし支援)
▼翻訳機器等導入支援(外国人観光客おもてなし支援)
まとめ
ここまで「外国人観光客おもてなし支援」という制度に関して、サポート内容や対象となる条件を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
日本人は義務教育で英語を学んではいるものの、英語力が高いとはいえず、話せない人の方が多いと思われます。
観光地では実際に外国人とやりとりをする機会も多くあると思いますが、英語でのコミュニケーションを取りたくても、なかなか難しいですよね。
「外国人観光客おもてなし支援」という制度は、このように異なる言語を話す外国人に対し、様々なもてなしを行う事業者に対して、導入する際の費用をサポートしてくれるものです。
観光地では外国人を接客する場面がありますが、異なる言語であっても日本人と同様に意思が伝わり、サービスを利用できたりするかどうかが大事です。
日本に訪れた方々が、楽しい気持ちで自国へ帰ってくれたら一番嬉しいですよね。
そのためにも、外国のお客様に対して誤解を与えるような表現や誤訳がないようにすることも心がけてみましょう。
この記事が外国人観光客に対して魅力をアピールしていきたい台東区の中小企業さんにとって、参考となれば嬉しく思います。