【取材】浅草・仲見世通り近く、注目の甘味処、かき氷の彩夏。特にPOPなチョコミルクかき氷は、お口が弾ける美味しさ
かき氷、
吹雪、吹雪の世界。
甘味処、彩夏。
まるで新雪のような、吹雪のようなかき氷を、食する。
まだ夏の前だというのに、すでに東京は連日、34~35℃を記録している。
僕がまだ20歳のころは、気温が30℃に達しただけで、アッチ―、と灼熱地獄を感じていたのだが。今では、30℃じゃ普通じゃん、快適じゃん、という気持ちになっている。だからだろうか。ここ数年、かき氷がちょっとしたブームになっている。
いろんなかき氷ショップが話題になっている。
で、話題になっているかき氷ショップをみていくと、浅草の仲見世通りの近くにおしゃれなかき氷ショップがあった。
浅草・甘味処・彩夏(さいか)。
彩夏(さいか)のおすすめのチョコミルクかき氷。
色鮮やかでPOPなチョコを振りかけたかき氷は、とてもカラフルな雰囲気を醸し出している。
僕は、34℃の7月末のある日、浅草へ飛んだ。
甘味処、彩夏(さいか)さんのオープンはいつ頃でしょうか。かき氷は、開店したときから、お店にあったのでしょうか。
彩夏(さいか)は、今から9年前の、2012年の7月4日にオープンしました。かき氷は、開店当初から作っていました。そして、少しずつうちのかき氷のファンができ、少しずつ人気のかき氷になってきています。
彩夏さんのかき氷の特徴は、どこにあるのでしょう。
うちのかき氷の特徴は、とても鋭い刃を使い、他店よりももっと硬い氷を削っていくことで、パウダースノウのようなフアフアな氷ができあがるのが魅力ですね。氷の削り方にこだわりを持っているんですね。
氷を削りながら、削り方を少しずつ改良してきて。最後に、硬い氷を削るということに辿り着きました。この夏、イチオシのいちご氷は、いっさい添加物は使っていません。
少し天然のビーツ(甘味料)を入れて作っていますが。それ以外は、保存料も使用しておらず、基本的に無添加です。
味は、食べやすさを優先していて、手を加えず、ストレートにそのままイチゴの味がお口の中で膨らむように作っています。
アイスであり、またスイーツでもある、チョコミルクかき氷は、どのような特徴をもっていますか。
チョコミルクかき氷は、もっとゴージャスに、を、コンセプトに企画され。厚めの板チョコをスパスパッと削って作ろうと思ったんですけど。私どものお店は、浅草のかき氷市場に参入したのが遅かったので。
ゴージャスより、かわいいかき氷のほうがお店の人気が出るかな、と思い、カラースプレーを使って、浅草風にカラフルでPOPなかき氷にしました。
染谷店長のそんなお話しを聞いていると、テーブルにカラフルでキュートなチョコミルクかき氷が運ばれてきた。
僕は、思わず「かわいい!!!」と、こころの中で叫んでしまう。
食べる前に、そのかわいい色合いに見とれてしまう。
ゆっくりスプーンでPOPなかき氷をすくうようにして、お口に運ぶ。
まずお口に入れてみて驚いてしまった。
チョコレートパフェの味がお口の中で踊っているのだ。
これは、かき氷の冷たいチョコレートパフェだ、と、想った。
甘いチョコの味が、お口の中を舞う。
チョコレートパフェのフアッとしたクリームがちょっとという方には、ぜひおすすめしたい。
甘いというより、キンキンにつめたいチョコレートパフェなのだ。
暑い季節にはぴったりのチョコミルクかき氷だ。
これは、アイスでもあり、スイーツでもある、ネオ感覚のかき氷だ。
これからも、次々とおしゃれな新作が出てくるのでしょうか。
8月の頭には、白桃のかき氷がでます。素材が揃えば、すぐにでも出したいくらいです。新作を作るヒントは、いろんなところを食べ歩いたり、気になったものは必ず試食したり、自分で作ってみて、常においしさを追求するというこだわりを持つことにあると思います。
そして、いろいろと新作を試作してみれば、数の問題とか。いろいろクリアしなければならないことが表面化されて。常に同じかき氷を出せるようにするためには、どうすればいいか、という問題が出てきて。それをいかにクリアしていくかということに知恵をしぼるようになります。
すごくコストをかけて作ることも可能なんですけど。うちは、浅草の他の名店に比べて、なるべくリーズナブルに皆さんに食べていただけることを目標にしています。新作は、お店の他の方の意見もとりいれて、常に前向きに考えています。
今は、何種類ぐらいのかき氷をお店で出していますか。
常時20~25種類のかき氷を作っています。そして、硬い氷を、細かく削って、新雪のようなフアッとしたかき氷になるように心がけています。
うちは、京都の宇治の抹茶を使った和スイーツも人気があります。抹茶パフェなんかには、自家製のプリンを入れたり、あんこもブレンドしてうち専用のものを作ってもらったり。いろんなとこで、彩夏ならではの味技が活かされています。
彩夏さんは、1年中、かき氷を食することができるんですね。
そうですね。うちは、春夏秋冬、かき氷を味わえます。1年のうちでは、やはり夏が一番多いですが。冬もけっこうお客さまがいらっしゃいますね。
一時期、1年365日、ほぼ毎日、うちのお店に通っていらっしゃるお客さまもいました。うちのかき氷の食感が好きで、ほぼ毎日いらっしゃって、いつも抹茶の彩夏氷を注文してくださいました。抹茶の彩夏氷は、きなこと抹茶蜜とミルクのコクのある味わいが特徴の繊細なかき氷です。
染谷店長にとって、究極のかき氷とは、どういうものでしょう。
私が考える、究極のかき氷とは、カチカチにしっかりかためた氷を、毎回、鋭く細かく削って、そのかき氷を毎回、一回ごとにお客さまにご提供できれば、最高だと思います。
染谷店長にとって、かき氷とは、なんでしょう。
普通のかき氷ショップのかき氷は、一回溶かしてから、水がでるぐらいになってから、削っているんですけど。氷って基本的にわざと凍らせて、冷たいものをいただくものじゃないですか。だから、一回、溶かす必要があるのかな、と、私は思っていて。
冷たいものは、冷たいうちにお客さまに食べていただく、というのが大事じゃないか。というのが、彩夏の姿勢なんです。
かき氷は深い食べものだ。
ただ氷を削ってお客さまにお出しする食べものだと思っていたら。いつまでもお客さまに喜ばれるかき氷は作れないだろう。
かき氷は、料理だと想う。
かき氷を作る人は、かき氷調理人なのだ。
ひとりひとりの作り方によって、こだわりによって、かき氷の味覚も違うと想う。
料理を作るように、かき氷を作る。
料理を作る魂とかき氷を作る魂は、同じだ。
これからのかき氷は、涼を求めるだけの食べ物ではなくなるだろう。
かき氷は、アイスをこえて、スイーツをこえて、料理にむかうのだ。
かき氷の冷たい、甘いの向こうに、Nextかき氷が待っている。
僕は、そんな気がしてならない。
店舗情報
彩夏 ~さいか~
03-3843-5199
東京都台東区浅草1-32-3 1F
都営浅草線・浅草駅、営団銀座線・浅草駅、東武線・浅草駅より徒歩2分
営業時間/11:00~19:00(L.O.18:30)
定休日/年中無休
※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店時は事前に店舗にご確認ください。