【取材】新味覚・和スイーツ、「ケロトッツォ」がたまらなく美味しいと評判。浅草にある名古屋の老舗和菓子店、青柳総本家

生まれるだけで、
涙がでてくる。
Twitterに届いた声から、
注目のNEWスイーツ、
ケロトッツォが生まれた。
商品開発。今では会社やお店の命運をにぎる、重要なキーワードのひとつである。
多種多様な新商品が、さまざまな方法で開発されてきたが。
浅草にある、個性的な「青柳ういろう」「カエルまんじゅう」などのお菓子で有名な名古屋の老舗和菓子店、青柳総本家。
その青柳総本家で、「ケロトッツォ」という和スイーツの新商品が、お客さまのTwitterの声から生まれた。
Twitterのお客さまの熱い声で、画期的な新商品が生まれる。
涙が出るような、いい話だ。
陽射しが強くなりだした初春のある日、僕は、さっそく青柳総本家の直営店がある浅草に向かった。


「注目のヒットスイーツ、『ケロトッツォ』は、お客さまのTwitterの熱い声から生まれたと聞いていますが。」
うちの公式Twitterに、弊社は常に多くのアレンジレシピを投稿しているんですね。
ケロトッツォは、そこで話題になって、生まれたんです。
公式Twitterでは、うちのお菓子にひと手間加えたアレンジレシピを写真と文章で掲載し、気軽にご自宅で作って召し上がっていただけるように、提案させていただいています。
そのなかで、特にお客さまの熱い声が多かったのがケロトッツォなんです。
「なぜ、公式Twitterで、アレンジレシピを掲載するようになったのでしょうか。」
うちはお客さまに知られている青柳ういろう、カエルまんじゅうなどの売上の8割ぐらいが、お土産で購入されていましたが。
コロナ禍でうちも、ダメージを受けまして。ぜひ、うちのお菓子で、多くのお客さまにおうち時間を楽しんでもらおうと新商品開発を積極的にすすめるとともに、アレンジレシピも公式Twitterに掲載するようになったんです。
ケロトッツォが生まれたのは、Twitterが大きかったですね。

引用:青柳総本家公式HP
「イタリア発祥のお菓子、マリトッツォに着目して、商品化されたそうですが。
着目したきっかけは、どういうことからでしょう?」
弊社は、公式Twitterの中で、いろんなアレンジレシピをあげていたんですけど。
ちょうどそのときに、トレンドだったのが、マリトッツォでした。
こうしたトレンドのものに合わせるように、アレンジして、より多くの方にうちの商品を知っていただければと思い、動きました。
「ケロトッツォのアレンジレシピに対して、公式Twitterではお客さまから、どんなご意見が多かったですか。」
一番多かったお客さまのご意見が、商品化してほしいという声でしたね。
今まで、こうした声はなかったので。ぜひ、お応えしたいと思い、すぐに商品化に動きました。
「ケロトッツォ、というユニークなネーミングは、どのようにして誕生したのでしょうか。」
ケロトッツォは、うちのロングセラー、カエルまんじゅうを活かすという位置づけで、生まれた商品でもあるんです。
ケロトッツォは、カエルまんじゅうをお手本にしているんですね。
ですから、ネーミングを考えているときに、最初、誰かがカエルをイメージして、ふざけてケロトッツォって言ったんですよ。
そうしたら、それ、おもしろいねという意見が多く、使うことに決めました。
「すごく憶えやすくて、親しみがもてるネーミングですね。
ケロトッツォを商品化することによって、苦心した点はありますか。」
クリームの配合の割合とかを何度も試行錯誤して、試食も何回もしましたね。
カエルまんじゅうには、こしあんが入っているんですが。それとのマッチングで、どういうクリームが作れるかということも、ポイントでしたね。
そのポイントのひとつ、クリームチーズ&レモンは、イタリアのマリトッツォをある程度、意識していますが。
あくまでもマリトッツォに寄せながら、うちのカエルまんじゅうをどう活かすかという視点で作っています。

ラムレーズン&くるみは、ケロトッツォより新しい美味しい味を、ということで商品化しました。あんことラム酒は相性がいいということもあって、定番化したいという考えもありました。
昨年の7月、クリームチーズ&レモン・1個350円(税込)、ラムレーズン&くるみ・1個360円(税込)で販売をはじめると、お客さまの反響はすごかったですね。
販売数は、約1か月で1万個以上、各店舗での完売も多く、お客さまから多くの好評を得ました。

「ヒットした要因は、なにが考えられますか。」
やはりお客さまの声から生まれていることが、ヒットの一番の要因ですね。
味に関する反響が、SNSでお客さまからダイレクトに聞くことができて。
たくさんのいろんな方に、美味しいという声をいただきました。そういった声が、リピートにつながっていると実感しましたね。
ケロトッツォは見た目も可愛くて、キャッチーなんですけど。
最終的には、味だと思いますね。お客さまから、そういったお声をたくさんいただきました。
「今後、ケロトッツォの種類は増えていくのでしょうか。」
お店で、商品の需要がより高まっていけば、新しいケロトッツォも考えていきたいと思います。
「ケロトッツォ専門の店舗を展開するとか。そういうプランも考えているのでしょうか。」
現状では、そういう考えはなくて、浅草の店舗も、いろんなことをチャレンジする場として稼働しています。
お客さまが、何を求めているかを発見するお店になっているんです。
もちろんケロトッツォの販売は、これからもずっと続けていきます。
「ケロトッツォを、これからどのような商品に育てていきたいですか。」
お客さまの笑顔が増えるような、お菓子になっていけたらいいなと想っています。
ケロトッツォの愛くるしい顔が、お客さまのこころをいっそう和らげてくれたらうれしいです。
ケロトッツォは、キュンとくる癒し系スイーツだと、僕は感じている。
コロナ禍で、人々が疲れているいまの時代に、求められているスイーツなのだ。
人々は以前にもまして、癒されたいと想っているのではないだろうか。
僕たちは、疲れているのだ。
ケロトッツォは、甘い、可愛い以上に、元気にしてくれる和スイーツ。
僕も、2種類のケロトッツォを食してみた。
クリームチーズ&レモンは、とても純な甘さが印象的だ。スィートな味がストレートにお口に広がる。ラムレーズン&くるみは、しっとりほろ甘い。やさしいシンプルな甘さが、お口の中でゆっくり溶けていく。
食して、感じたことは、こころから元気になれる和スイーツだということだ。
時代が求めている、人々が求めている、こころが求めている、ケロトッツォ。
生まれてきてくれて、ありがとう。

青柳総本家 浅草直営店
住所:東京都台東区浅草2-2-14
営業時間:11:00~20:00
定休日:月曜日