【取材】上野・御徒町にある人気の古着ショップMAGAZINES。ビンテージから古着まで約2万3千着が並ぶお店
酸いも甘いも、
体験してきた、
古着たち。
僕がはじめて、古着を買ったのは、東京の原宿に古着ショップが増え始めたころだった。
ちょうど古着がファッション性を持ち始めた1980年代だ。
その後、バブル期が到来し、ビンテージジーンズに何百万円の価格がつき、びっくりしたのをおぼえている。
昭和から平成、令和に変わって、気軽に古着ショップを利用する時代になり、若者を中心に販売されていた古着が、子ども用や40~60代のオトナ用まで幅広く支持されるようになった。
日本の古着ショップは、古くは室町時代から存在していたと言われており。いまは古着ショップの黄金期だと想う。
古着は、長い長い約700年に及ぶ歴史の中で、酸いも甘いも体験して、そして生き続けてきたのだ。
現代の東京、例えば上野界隈でも、1995年前後に古着ショップのMAGAZINESがオープンしてからは、上野・御徒町圏でも、古着ショップゾーンが確立されている。
太陽がジリジリと熱を放ちはじめた初夏、僕は、古着ショップMAGAZINES上野広小路店に向かった。
MAGAZINES上野広小路店がオープンしたのは、いつごろでしょうか。
約27年前の1995年ですね。最初はこのビルの2階だけが古着ショップでしたが。古着の販売が好調で、1階、2階とも古着ショップのMAGAZINESになりました。
今では、ビンテージものから、古着まで約2万3千着を有する洗練された古着ショップに成長しました。
今の古着は、子ども用をはじめ、40~60代の方を中心に販売するものまでも扱う、お店が増えているそうですが。
そうですね。年配の方が着れるような古着も、私どものお店では扱っています。中でも1980年代の古着とか、アロハシャツとかが人気がありますね。
外国の古着で人気があるのが、ヨーロッパの国々の古着ですね。ミリタリーの古着です。ここ何年か、イギリス軍とか、フランス軍とかのパンツなんかがかなり人気がありますね。
古着には、メンズ、レディースという概念はありません。だからレディースという古着はありません。簡単に言うと、男女兼用でしょうか。
お店の古着は、ビンテージ中心の構成なのでしょうか。
最近は、レギュラー古着といって、一般のお客さまが購入しやすいものがメインになってきています。でもビンテージファンも存在しますので。取り扱いもしています。
現在、お店で販売している一番高値のビンテージは、30万円ほどのリーバイスのパンツです。
いまMAGAZINESさんで一番売れている古着はなんでしょう。
一番売れているのは、半袖の柄シャツですね。柄シャツを若い子を中心に大きいサイズで着こなすことが流行っていて。ダボッと着こなすことですね。
半袖の柄シャツは、ヨーロッパの古着なので、ユーロシャツとも呼ばれていますが。ダントツに人気がありますね。それも派手めの柄が流行っています。
日本の古着は、今後、どのようになっていくと思いますか。
古着は、他にないものという点では、いろんなファッションとはしっかりと差別化できているものなので。個性を主張するアイテムとして重要な存在です。この流れは、まだまだ続いていくと思います。
菊地さんが、今までの古着の中ですごく魅力的だと想ったアイテムはありますか。
軍物、ミリタリーの古着ですね。シンプルなカーキーのジャケットです。軍人さんが着ていたジャケットを、カジュアルな感じで着ることは、時代をこえて素敵なことだと思いますね。
軍人さんのジャケットをカジュアルに着こなす、これはいまの古着の新しい流れといえます。もともとは、違うところで着ていたものを、おしゃれとして街で着こなすことができるのは、すごく魅力的なことだと感じますね。
菊地さんが想う、古着の着こなしがうまい著名人はいますか。
いまは、若手俳優の菅田将暉さんですね。彼は、けっこうダボッとした古着をよく着ています。最近は若い子のファッションリーダーのような存在になっていますね。着こなしもうまいです。
いまの若い子たちは、人とちょっと違う感覚で着るというスタイルの古着になっています。ひとつの個性を主張するアイテムとして着ていますね。古着だから身につけるという感覚とは、ちょっと違います。
MAGAZINESさんは、これからどのようになっていくのでしょう。そして、菊池さんの夢は、なんでしょうか。
MAGAZINESとしては、やはりこれからも、古着をベースに展開していきたいですね。私の夢は、まず上野で一番のお店になること。そのためには、他にはない、アイテムをしっかりと揃えたいです。
自分の着眼点でアイテムを展開して、お客さまにいつまでも愛され続けたい。上野で一番のお店になったら、次は東京の一番のお店を目指したいです。
夢は、年齢をこえた、生きるための資源である。
まず夢をもつことから、始めよう。
そして、常に自分が将来なりたい姿をイメージするのだ。
そして、諦めない。
継続はチカラなり、である。
イメージするのだ。
続けるのだ。
生きることは、とてもシンプル。
夢をもつこと、イメージすること、続けること。
この3つを実行することで、何かが少しずつ必ず動き出す。
店舗情報
MAGAZINES
◆上野広小路店
〒110-0005
東京都台東区上野 4-8-1
4-8-1 Ueno, Taito-ku, Tokyo
TEL: 03-3836-9565
11:00 – 20:00(年中無休)
◆上野中通り店
〒110-0005
東京都台東区上野 4-8-16 アミューズ上野ビル1F
Amuse Ueno Bldg. 1F, 4-8-16 ,Ueno, Taito-ku, Tokyo
TEL: 03-3831-5894
11:00 – 20:00(年中無休)