【取材】肉汁たっぷり焼売は必食!上野で本場の内モンゴル料理を味わえる「一笹焼売」

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アジア料理の聖地、上野。
そんな上野で、なんと内モンゴル料理を堪能できるお店があるのをご存じでしょうか。

そのお店の名前は「一笹焼売」。店名通り焼売を中心に、ラム肉を多く使用した内モンゴル料理が味わえます。
そしてなんと今回は特別に、焼売を作る様子を見せていただきました!店主のハラチンさんにお話をうかがい、お店の魅力を探りました。

お店をリニューアルして、以前あったカウンター席をなくして全てテーブルの席にしたとのこと。
お店に飾られているこちらは内モンゴルの文字。「自由に仕事をするのは最高」というような意味だそう。

料理へのこだわりと内モンゴル文化への思い

「ハラチンさんが日本に来たのはいつですか。」

2014年に留学のために来ました。大学でも日本語を勉強していたのですが、きちんと話せるようになったのは日本に来てからです。

「日本でお店を開くことになったきっかけは何だったんでしょう。」

2年ほど前に、日本で起業したいと思っていて、何がしたいか考えたときに、内モンゴル料理を広めたいと思いました。ちょうどそのとき、このお店のオーナーから店を引き継ぐ話があり、現在は私がこの店の店主として営業しています。

実際に内モンゴルの相撲で使われる服も飾られています

「では、元々焼売を売りにしたお店を開こうと思っていたわけではなかったのですね。」

そうです。内モンゴル料理の店を開きたいと思っていましたが、そのときは焼売を中心にしようとは考えていませんでした。このお店で焼売作りを学んで、お店を引き継いだ現在はほぼ一人で焼売を作っています。

「内モンゴルにいたときから、料理をしていたんですか。」

いえ、家事は好きでしたが、料理を本格的に始めたのは日本に来てからです。外食すると高いので(笑)、家で料理を作るようになりました。

可愛い焼売のキャラクターがあちらこちらに

「このお店の焼売の特徴を教えてください。」

中のお肉がラム肉なところが、まずは大きな違いですね。それから焼売の皮で具を包むときに、上のほうがヒラヒラとした形になっています。

蒸す前の焼売がこちら

「以前のお店の焼売と変えたところはありますか。」

具の割合を変えました。焼売の具材にはラム肉、ネギ、ショウガなどを使っていますが、前よりも肉の割合を多くしました。今は具材のほとんどが肉です笑。

「試作もたくさん重ねたんですか。」

そうですね。内モンゴルの友達に教えてもらったり味見をしてもらったりもしました。

「味付けにはどんな調味料を使用しているんですか。」

焼売の具の味付けは砂糖、塩、醤油などを使っています。

「意外とシンプルなんですね。」

内モンゴルでは、ラム肉を食べるときは基本的にシンプルな味付けにするんです。

「なるほど。素材の美味しさが活きるような味付けにしているのですね。焼売は一日にどれくらい作るのですか。」

大体100個以上は作っていますね。慣れるとそんなに難しくないんですよ。

インタビューを受けながら手際よく焼売を作っていくハラチンさん。

「どのようなお客さんが多く来られますか。」

以前は中国人と日本人半々くらいでしたね。最近は中国人のお客さんが多いです。

「以前とメニューをガラリと変えたんですよね。ランチメニューが増えたと聞いたのですが。」

そうですね。実は以前、私がほぼ一人で切り盛りしていたのですが、最近ベテランのシェフが来てくれたので、メニューを増やしました。

「ランチメニューは何が人気ですか。」

人気なのは「モンゴルラム肉チャーハンセット」と「ラム肉麺炒めセット」ですね。味付けは日本人に合うように少しアレンジしています。内モンゴル料理は日本の料理に比べて油と塩を多く使うんです。だから日本人に合わせて、本場のものよりもう少しやさしい味付けにしています。

「味付けの研究もしているんですね。」

これからまだメニューを増やしていくつもりです。今シェフと話し合って考えているところなんですよ。

まだメニューにはない試作中のラム肉のスペアリブも見せてくれました。

研究熱心で、常に美味しい料理を提供したいと考えているハラチンさん。
また、内モンゴルの文化も積極的に発信していきたいと言います。
取材時には、内モンゴルで使われている文字や内モンゴルのヒップホップ(!)などについても色々教えてくださいました。故郷の料理と文化を広めたいというハラチンさんの真摯な思いが伝わってきます。

内モンゴルの相撲の写真なども飾られています

内モンゴル料理を実食!

では気になる内モンゴル料理をいただこうと思います!

まずはお店の看板メニュー、焼売からです。

こちらがお店の名物の焼売です!蒸したてアツアツの状態で提供していただけるのが嬉しい。

透けた皮からたっぷりの肉汁が見えています。一口食べると、ラム肉の旨味とジューシーな肉汁が一気に口の中に溢れます。
肉汁が染みた薄くてもちもちの皮もたまりません。

見てくださいこの肉汁…!味がしっかり付いているので、何もつけなくても美味しいですが、卓上には酢やラー油が用意されています。自分好みに味付けすることもできますよ。

次はワンタンスープをいただきます。

と、写真を撮っていると、シェフの方が沈んでいるワンタンがちゃんと映るように箸でワンタンの位置をずらしてくれました笑

こちらがTake2です。

スープにはワンタンとネギ、パクチー、レタスが入っています。こちらのワンタンも、もちろん具材はラム肉です!醤油味のスープは野菜の旨味が溶けだしていてどこかほっとする味わい。つるんとした食感のワンタンはいくつも食べられそうです。

そして最後にいただいたのは、「ラムの胃袋で包んだ肉団子」。実はお店のメニューを見たときから、ずっと気になっていたんです。そのことを店主のハラチンさんに話すと、こちらも出していただけることに。

そして登場したのがこちらです。

???

私の中の肉団子の概念が崩れ去った瞬間でした…団子というより、巾着のようです。

串を外してから、一緒に提供されるナイフで二等分ないし四等分にし、ソースをつけて食べるとのこと。
登場の驚きと、食べるまでの過程を楽しめるのも嬉しいですね!私が串を外すのに難儀していると、「串を回しながら引っ張ると良いですよ」と教えていただきました。

無事串を外し、さっそく半分に切ってみると…

中のお肉がピンク色です!実はこれ、ラム肉を一時間ほど茹でてから冷凍したものを使用しているんだとか。作るのにかなり手間がかかっているんですね。

これは内モンゴルにもともとある料理ですが、最近ネットでさらに人気になっているとのこと。

中のラム肉はほろっとほどけて柔らか!むちっとして嚙み応えのあるラムの胃袋とのコントラストが楽しい。そしてこのソースは野生のニラを使用しているんだそう。鮮やかな緑色とさわやかな香り、強めの塩気がラム肉と相性抜群です。見た目にもびっくりですが、お味も驚くほど美味しいです。

馴染みがない内モンゴル料理ですが、どれもとても美味しかったです。

上野で内モンゴル料理を満喫しよう!

ラム肉を中心にたくさんの内モンゴル料理が味わえる「一笹焼売」。料理が絶品なのはもちろん、物腰柔らかで優しい店主のハラチンさんから内モンゴルについてたくさん教えてもらうこともできますよ。皆さんもぜひ、「一笹焼売」で美味しい内モンゴル料理と内モンゴルの文化に触れてみてはいかがでしょうか。

一笹焼売
住所:東京都台東区東上野1-19-2
電話:080-4365-7357
営業時間:11:30~14:30、17:30~21:30 
定休日:火曜日


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ライター紹介

かくに

フリーライター

出身は北海道。 初めてのひとり旅はクロアチア(初海外)。 方向音痴。 食べることが大好き。 一人ご飯も大好き。 好物はスープカレーと豚の角煮と抹茶。
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