街の雰囲気を作る建物たち「景観重要建造物」を調査しました!

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こんにちは、とくらです。

皆さんは、「景観重要建造物」という言葉をご存じですか?

これは、2004年に公布された景観法に基づいて景観行政団体が指定している建造物のことで、そのほとんどが戦前に建てられたものです。

地域の景観の保全や継承のために指定されています。

台東区でもいくつかの景観重要建造物が指定されており、必ず道路や公共の場所から見ることができるようになっているそうです。

誰でも見れるところにあって、保護されるべき景観を有した建物ということです。

これは一度見てみた方が良いのでは…?

今回は、この「景観重要建造物」に指定されている台東区内の建物の一部をご紹介していきます!

中村不折旧宅(書道博物館)

書道博物館では、夏目漱石の『吾輩は猫である』の挿絵を描いたことでも知られる中村不折が収集した中国や日本の書に関する資料を所蔵しています。

中村不折は、大正2年から亡くなるまでの30年間を台東区で過ごしました。

居宅については既に戦災で焼失していますが、敷地内には明治・大正・昭和の建物が共存しています。

展示はもちろんですが、やはり外観もとても美しく時代を感じる趣です。

これは一度訪れておきたいスポットですね。

アクセス:JR【鶯谷駅】徒歩5分
開館時間:午前9時30分~午後4時30分(入館は4時まで)
休館日:月曜

子規庵

こちらは正岡子規が明治27年から亡くなった明治35年までを過ごした場所です。

子規庵を病室・書斎・句会歌会の会場などとして利用していました。

亡くなる前の3年間はほとんど寝たきりだったということですから、本当に多くの時間をこの場所で過ごしていたんですね。

子規庵を訪れてみると、肺結核との闘病と切っても切り離すことのできない正岡子規の作品世界をより深く知ることができるのではないでしょうか。

建物は戦災で焼失していますが、弟子の寒川鼠骨らにより再建されています。

また、子規は中村不折とも親交が深く、子規庵は先ほど紹介した中村不折旧宅の近くに位置しています。

展示をはしごするのが良さそうです!

アクセス:JR【鶯谷駅】徒歩5分
開館時間:午前10時30分~午後12時(受付は11時40分まで)/午後1時~午後4時(受付は15時40分まで)
休館日:月曜

観音寺築地塀

観音寺の築地塀は、観音寺の南側にある土塀です。

幕末の頃に作られたものですが、何度も修復作業を重ねて現在まで残されています。

当時の江戸の寺町を偲ばせる外観ですね。

何だか一時タイムスリップしたかのような不思議な感覚です。

江戸時代の谷中を感じるにはぴったりではないでしょうか。

アクセス:JR【日暮里駅】徒歩6分

東京国立博物館黒田記念館(本館・書庫)

日本近代洋画の父黒田清輝の遺言に「遺産の一部を美術の奨励事業に役立ててほしい」というものがありました。

そこで昭和3年に作られたのが黒田記念館です。

19世紀の西洋の美術館建築を取り入れた、昭和初期における貴重な美術館建築とされています。

本館を正面から見ると、2階部分に柱が8本あり、非常に美しい左右対称の外観です。

スクラッチタイル張りで、壁面の質感も素敵ですね。

アクセス:JR【上野駅】公園口
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)

今半別館(玄関棟・南棟・北棟)

浅草・仲見世通り東裏手の通りに建つ、明治28年創業の老舗日本料理割烹「今半」の別館です。

純日本建築の建物と庭園の静寂はまさに非日常を感じるお店。

建造は戦後で、外観はこれぞまさに老舗料亭といった店構えです。

数寄屋造りのお座敷で食事をすれば、気分はもう江戸!

アクセス:
東京メトロ銀座線 浅草駅より 徒歩5分
東武鉄道 浅草駅より 徒歩5分
都営地下鉄 浅草駅より 徒歩6分
水上バス 浅草乗り場から 徒歩5分

営業時間: 平日 午前11時~午後3時/午後4時30分~午後9時30分(ラストオーダーは午後8時30分)
休日 午前11時~午後9時30分(ラストオーダーは午後8時30分)

黒沢ビル

上野仲町通りに建つ昭和モダンな西洋建築です。

もともと眼科医院として昭和初期に建設されました。

戦火を逃れて今なお建築当時の姿を留めており、内部では随所でステンドグラス作品を見ることができます。

現在は、外から見るだけでなく、応接室の一般公開も行っており、月に1回予約制で公開日を設けています。

写真も自由に撮れるとのこと。

これは中もぜひ見学してみたいですね!

アクセス:
地下鉄千代田線【湯島駅】徒歩2分
地下鉄銀座線【上野広小路駅】徒歩4分
JR【御徒町駅】徒歩6分

神谷バー本館

浅草といえばこの建物ですよね!

独特な外観の、明治13年に創業した「神谷バー」本館ビルです。

建物は大正10年に落成し、どこかレトロな近代商業建築を現在も見ることができます。

1階は今ももちろんバーとなっています。

多くの文豪たちも愛した日本初のバーで、浅草の素敵なひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。

アクセス:各線【浅草駅】徒歩1分
営業時間:午前11時30分~午後10時

まとめ

景観重要建造物の中には、現在も店舗として使用されていたり、博物館など実際に中に入ってみることもできる建物も多くありました。

素晴らしい外観もさることながら、中がどうなっているのかとても気になりますよね!

景観重要建造物に指定されている建物の中には、個人宅として現在も住まわれている方がいるものもあるので、見学する際はご注意を。

これからもこの景観が長く残されていくと良いですね。


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ライター紹介

とくらじゅん

イラストレーター・ライター

1991年生まれ。下町暮らしのフリーライター・イラストレーター。 妖怪イラスト、育児漫画、ADHDエッセイなどを書いています。
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