【取材】最高峰のチョコスイーツ。特撰ガトーショコラで有名なケンズカフェ東京・浅草店が2022年4月27日にオープン
命が消えても、君を愛してる。
数量限定。完全予約制。特撰ガトーショコラ。
君は、愛しの特撰ガトーショコラ。
例え命が消えても、食べたい憧れのスイーツ。
近頃、チョコレートスイーツは、チョコ好き女子以上に、チョコ好き男子も増えているという。
僕も、もちろんチョコレートスイーツは大好きである。
いま特に気になっているチョコスイーツは、「こんなに美味しいチョコレートは食べたことがない」と、大人気のケンズカフェ東京の特撰ガトーショコラである。
ケンズカフェ東京の極めたチョコスイーツ。
その特撰ガトーショコラを、僕は例え命が消えても、愛していたい。
そして、2022年4月27日、遂にケンズカフェ東京・浅草店がオープンした。
僕は、止まることなく、一直線にケンズカフェ東京・浅草店に走った。
「ケンズカフェ東京の氏家オーナーシェフから、シェフになったきっかけをシンプルにお話ししていただけますか。」
大学を出てから、私はホテルとか、イタリアンレストランとか、パン屋さんとか。主に洋食畑を一通り体験しまして。
30歳前後で、いまのお店を出したんですね。
そのときは、お店で料理を作っていましたし、ランチも作り、カフェも開いていたんです。でも、そのときはガトーショコラという言葉は、メニュー以外ひとことも出てこない、そんな時代だったんです。
デザートはカフェ的なチーズケーキやプリン、そしてガトーショコラも作っていました。
ところが、ガトーショコラだけが、やけに最初から圧倒的に人気があったんです。
お客さまに「これは、すごい。」とよく言われました。今から24年前ですから、ガトーショコラが衝撃的だったのかも知れません。
私的には、当たり前のものを、全部、最高に美味しく作っていたつもりなんですけど。
私が思うには、当時、ガトーショコラにこんなにいいチョコレートを使っているお店はなかったと感じています。
それくらい、最高級のチョコレートをガトーショコラに使用していました。
「ガトーショコラのかたまりが、金塊のようにみえますね。」
そうですね。当時は、丸いカタチのガトーショコラが多かったですからね。長方形のテリーヌ型がいまは主流になっていますが。24年前は、丸いカタチが主流でしたね。長方形のテリーヌ型を流行らせたのは、うちだと思うんです。
「ガトーショコラを作るにあたって、苦心した点はなんでしょう。」
小麦を使っていないという、リッチな配合ですね。
小麦を使っていない配合は、24年ぐらい前は、まだ世の中にはなかったと思います。24年前の当時の日本は、ガトーショコラごときに、いいチョコレートを使うのはもったいないとか。
ガトーショコラなんて、1本千円ちょっとぐらいしか売れないしみたいな、そういう考えで世の中がずっときていたんです。
だから、うちのガトーショコラは当時から、今思うと抜きんでていたと感じています。
「なぜ、ガトーショコラ専門店が、誕生したのでしょう。」
ガトーショコラは、当時、私がいくつか作っていたスイーツの中のひとつだったんですが。チーズケーキも特別なレシピだったし、プリンもちょっとよそとは違うものを作っていましたし。でも、やけにガトーショコラだけが多く売れるんですね。
しかもお客さまからは、ガトーショコラだけを売ってほしい、買って帰りたい、こんなガトーショコラはじめてだと言われ、テイクアウトしたいとよく言われたんです。
最初は、テイクアウトをお断りしていて、あくまでもレストランのデザートとして出していました。うちは、ケーキショップではないと、はっきりさせていました。
でも、何度も、いろんなお客さんにテイクアウトしたいと言われて。仕方なく、ラップに包んで、手提げ袋もないので、デパートの袋に入れて。
こんな感じでもいいんですかと、売ったのが始まりでしたね。もともと作り方が、ケーキ屋さんの作り方ではなかったんです。
持って帰るような作り方はしていませんでした。それでも、だんだん口コミで、うちのガトーショコラとお店の名が広まっていきました。
「こんなに美味しいチョコレートを食べたことがない」という、お客さまのお声に応じて、テイクアウトを始めたことが、ケンズカフェ東京の原点になり、それが、ガトーショコラ専門店を誕生させるきっかけになりました。
「レストランからガトーショコラ専門店になって、どのような進化をしてきましたか。」
ほぼ最初から、基本は変わっていませんね。材料は、どんどんよくなっていますけど。
厳しいことを言うようですが。僕はケーキ屋さんのガトーショコラは、おいしくないと思っていましたから。
日本は、チョコレートスイーツのクォリティが遅れていると感じていました。レストランクォリティでガトーショコラを作ると、お客さまがビックリして、こんな美味しいものは食べたことがないと言われまして。お客さまの声が、当時から、とても参考になりましたね。
「ガトーショコラの原料、チョコレートへのこだわりをお聞かせくださいますか。」
私は、もともとは既製品の最高級のチョコレートを使っていたんですけど。だんだん量が増えてきて。
その頃、世界トップクラスのチョコレートDOMORI社の創業者ジャンルーカ・フランゾーニ氏が毎年、日本にいらっしゃっていたのですが。たまたまうちの噂を聞きつけて、テイクアウトのお店に来られたんですね。
それでガトーショコラを食べていただいて。すごくびっくりされたみたいで。カカオとか、酸味とかを重視し、チョコレートだけにこだわったものが好きな方なので。
チョコと抹茶とかの組み合わせには興味がない方で。チョコの味をまっすぐに活かしたうちのガトーショコラに驚いて。
DOMORIでオリジナルのチョコレートを作らないかというお話しになって。
でもお値段が高いので、ちょっとうれしいけど、難しいかもしれません。とお答えして、お土産でうちのガトーショコラを3本お渡しして。
彼はイタリアに持って帰ったんですね。そのガトーショコラを、奥さまが召し上がって、ものすごくビックリなされたみたいなんです。日本に、こんなに美味しいガトーショコラがあるんだ、と感じたようで。このガトーショコラを、絶対にDOMORIで作るようにしなければだめです、というお話しになったみたいです。
「それでDOMORI創業者ジャンルーカ・フランゾーニ氏自らが調合した世界トップクラスのチョコレート、KEN’S BLEND CRIOLLO(ケンズブレンド・クリオロ)が誕生したんですね。」
年に4万本のガトーショコラが売れ、日本一の売上でしたね。
しかもたった1店舗のお店です。フランチャイズの展開を始めたのは、2021年の11月からです。5月現在で24店舗。それまで、23年間、ずっと1店舗でやってきました。
うちみたいなガトーショコラは、日本に今までなかったですね。それからです。美味しいものを伝えたいという想いというか。
こういうガトーショコラもあるんだよと伝えていきたいという想いを持つようになりました。その気持ちが理解されはじめたときは、うれしかったですね。
「2018年にリニューアルしていますが。これからも時代に合わせて、リニューアルは必要だと思いますか。」
そうですね。味は変わっていきます。世の中も、どんどん軽くなってきていますね。
美味しいけど、軽い。美味しいけど、軽やか。そのためには、材料をどんどん良くしていって。
これからは香りがいいチョコレートが、キーワードなっていくと想います。高いですけれど、香りがよいチョコレートになっていくと、甘味が抑えられるんですね。
「フランチャイズ店では、独自の動きなどもあるのでしょうか。」
フランチャイズ店では、他にも商品開発をしていて。うちでは、できないガトーショコラやもっと軽いガトーショコラなど、フランチャイズならではのものも出てくる可能性があります。
「氏家オーナーシェフにとって、スイーツを食べるとは、なんでしょう。」
スイーツを食べるとは、快楽なんでしょうね。
人間は、食べないと生きていけない。でも、スイーツは食べなくても、生きていける。
だから、スイーツは美味しかったり、楽しかったり、ドキドキワクワクしないと、意味がない。まさにスイーツは快楽ですね。
ケンズカフェ東京・浅草店・店長から、お客さまへメッセージ。
「浅草は日本一の観光名所なので、インバウンドが戻ってくることを願って、オープンしました。浅草がもっと隠れスイーツの街に、なってほしいです。」
ケンズカフェ東京・浅草店の特撰ガトーショコラは、僕にとっては、宝石のダイヤである。
ガトーショコラを食するだけで、命を、再生させるように輝かせてくれる。
特撰ガトーショコラで得られる至福感が、生活も、仕事も、時間までも輝かせてくれるのだ。ケンズカフェ東京のショップは、テイクアウト専門であるが。今回、取材により特別に浅草店で、ガトーショコラを食させていただいた。
見た目は、チョコレートのシンプルなかたまりのように感じたが。一口頬張ると、チョコレートの多彩な顔にメロメロになった。
どこまでも溶けていくような柔らかい甘さ、仄かな苦さ、包み込むようなコク、やさしい感情を想わせるまろやかさ。そう、特撰ガトーショコラは、スイーツを極めながらも、どこまでも繊細であり、どこまでも多感な魅力の味わいをもっているのである。
ケンズカフェ東京・浅草店の特撰ガトーショコラ。
例え僕の命が消えても、食べたい憧れのスイーツ。
ケンズカフェ東京 浅草店
住所:東京都台東区浅草1-26-4
営業時間:10:00-18:00
定休日:火曜