上野・国立西洋美術館にて『憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷』が開催！【会期：2023年3月18日～6月11日】

〝上野からブルターニュへ旅を〟

西洋絵画の主題として数多くの画家を魅了してきたフランス最果ての地、ブルターニュ。

そんなブルターニュの美しい風景、建造物や人々が題材となった作品が、東京・上野に勢ぞろいします。国立西洋美術館の「松方コレクション」を含む、30ヶ所超の国内所蔵先と海外美術館から約160点にも及ぶ作品が厳選されました。

クロード・モネ、ポール・ゴーガン、黒田清輝といった名だたる画家たちが惹き込まれた世界を肌で感じることができる展示会です。

ブルターニュ展のみどころ

ブルターニュに魅了されてゆく画家たち

19 世紀初頭のロマン主義時代、フランスの“異郷”とも呼ばれるブルターニュ地方が画家たちを惹きつけました。その時代の「ピクチャレスク・ツアー（美しい風景を求めて旅をし、写生すること）」を背景に生まれた、イギリスの風景画家ウィリアム・ターナーの水彩画やフランスの画家・版画家が手掛けた豪華挿絵本からこの展示会は始まります。

そして19世紀後半、交通網の発達でより旅が身近になったことでウジェーヌ・ブーダンやクロード・モネなどの旅する印象派もブルターニュへ訪れ、各地の表情豊かな風景を作品に残していきました。

ブルターニュに惹き込まれてゆく画家たちの関心の高まりを感じ取ることができるでしょう。

クロード・モネ 《ポール=ドモワの洞窟》

ウィリアム・ターナー《ナント》

画家ゴーガンの作品12点からたどる造形表現の変遷

フランスのポスト印象派ポール・ゴーガンもまた、ブルターニュに魅了された画家のひとり。

1886年、パリでの生活苦から逃れるようブルターニュ地方南西部の小村ポン＝タヴェンへ赴きます。美しい風景、古い建造物、民族衣装の人々はもちろん、滞在費やモデル代の安さからゴーガンはこの地を気に入ります。

そして1894年までブルターニュ滞在を繰り返し生まれた《ブルターニュの農婦たち》をはじめとした作品12点（絵画10点、版画2点）から、造形表現の変遷をたどります。

ポール・ゴーガン 《ブルターニュの農婦たち》

ポール・ゴーガン 《海辺に立つブルターニュの少女たち》

ブルターニュを第二の故郷とした画家たち

19 世紀末から20 世紀初頭にかけて、保養地としても注目されるようになったブルターニュ。避暑地やリゾート的な注目をされていましたが、画家たちは制作のために訪れます。

なかでも、パリや近辺の元の住まいとはべつにブルターニュに別荘を持ち、「第二の故郷」として絶え間なく制作を続けた画家もいました。そんな長期にわたる土地との対話から生まれた作品が展示されます。

モーリス・ドニ《花飾りの船》

シャルル・コッテ《行列》

日本の近代画家が目にしたブルターニュの姿

こうしてブルターニュが西洋絵画の題材として定着し始めた19世紀末から20世紀初頭。つまり日本にして明治後期から大正期頃。パリに留学していた日本人画家・版画家たちもブルターニュへ赴き、その風景・風俗を作品にしていました。

そんな彼らのブルターニュ滞在に光を当てる新しい試みとして、黒田清輝や久米桂一郎を筆頭とした日本の近代画家たちが制作した作品とともに彼らの足跡をたどります。

黒田清輝 《ブレハの少女》

久米桂一郎 《林檎拾い》

開催概要

【展覧会名】憧憬の地 ブルターニュ　―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷

【会期】2023年3月18日（土）～6月11日（日）

【会場】国立西洋美術館（東京・上野公園）　〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7

【開館時間】9:30～17:30（毎週金・土曜日は20:00まで）

【休館日】月曜日　※3月27日（月）と5月1日（月）を除く

【主催】国立西洋美術館、TBS、読売新聞社

【後援】在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、TBSラジオ

【協賛】大和ハウス工業、DNP大日本印刷、損害保険ジャパン

【協力】日本通運、西洋美術振興財団

【お問合わせ】050-5541-8600（ハローダイヤル）

●チケット情報

・当日券…国立西洋美術館 券売窓口にて販売。入場可能な直近の時間枠となります（入場時間の選択不可）。来場時に予定枚数に達している可能性がありますのでご注意ください。

・日時指定券（事前購入）…公式オンラインチケットサイト及び各プレイガイドにて販売中。

観覧料（税込）はこちら↓

一般：2,100円

大学生：1,500円

高校生：1,100円

まとめ

本記事では、上野・国立西洋美術館にて開催される『憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷』についてご紹介しました。

会期は、2023年3月18日(金)～6月11日(日)までです。

東京・上野からフランス最果ての地・ブルターニュへ、素敵な旅をしてみませんか？