渋谷公園通りギャラリーで「心の声をきく わたしを生きる術」開催中! アートとセルフケアに出会う時間
渋谷駅から公園通りを歩いて約8分。にぎやかな街並みの先にある東京都渋谷公園通りギャラリーでは現在、企画展「心の声をきく わたしを生きる術(すべ)」と、参加型プログラムいっしょにアトリエ『ちぐはぐの壁 あの線この線だれの線?』を開催しています。

本展では「セルフケア」をテーマに、4組のアーティストがそれぞれの表現を通して、自分自身と向き合う時間や心の整え方を提案しています。
今回は、本展を担当する学芸員・小野さんに案内していただきながら、作品に込められた思いや見どころを伺いました。
渋谷公園通りギャラリーとは?

東京都渋谷公園通りギャラリーは、障害の有無や年齢、国籍などに関わらず、誰もが文化芸術を楽しめるインクルーシブな文化施設です。

館内にはバリアフリー設備が整えられ、作品鑑賞だけでなく、ワークショップや交流プログラムも数多く開催されています。
アートを特別なものではなく、日常の中で自然に楽しめる存在として届けることを目指し、多様な人々が集い、文化を通してつながる場となっています。
4組のアーティストが描くそれぞれのセルフケア

企画展「心の声をきく わたしを生きる術(すべ)」では、稲田萌子さん、植本一子さん、志村信裕さん、吉田雅美さんによる作品を展示しています。
写真や映像、インスタレーションなど多彩な表現を通して、セルフケアを切り口に、自分自身と向き合う時間や心のあり方について考える機会を提供しています。

稲田萌子さんは、日々の暮らしや身体感覚を起点に、自分自身の心と静かに向き合う作品を制作。身近な出来事や感情を丁寧に見つめ直し、日常の中にあるセルフケアのあり方を表現しています。

植本一子さんは、自身の経験をもとに制作した作品『ここは安心安全な場所』を展示。家族との関係や故郷の記憶を見つめ直し、自分にとって本当に安心できる居場所とは何かを問いかけます。

志村信裕さんは、光や映像を用いた作品を発表。実写で撮影したビーズのきらめきが幻想的な空間を生み出し、鑑賞者は意味を探すのではなく、光や時間の流れを感じながら作品と向き合うことができます。

吉田雅美さんは、自身の経験や内面と向き合いながら制作を続けるアーティストです。繊細な表現を通して、言葉では表しきれない感情や記憶を可視化し、自分自身との対話へと誘います。
正解を探さなくてもいいアートの楽しみ方

本展を担当する学芸員・小野さんに、本展に込めた思いや、アートの楽しみ方についてお話を伺いました。
「アートは難しい」「どう見ればいいのか分からない」。
そんな声に対し、小野さんは「作品には正しい見方はありません。きれいだと思った、不思議だと感じた、その感じ方がその人にとっての答えです」と話します。

作品を見て心が動いたり、昔の記憶を思い出したりすることもあります。そして、その体験が「自分も何かつくってみたい」という気持ちにつながることもあるそうです。
創作もまた、上手につくることが目的ではありません。何気なく手を動かすことで、自分でも気づかなかった感情や思いに出会えることがあります。

「文化や芸術は、心を豊かにしてくれるもの。もっと気軽に楽しんでほしいですね。」
その言葉からは、アートを特別なものではなく、誰もが身近に楽しめるものとして届けたいという思いが伝わってきました。
アートは自分自身と出会う時間
取材を通して印象に残ったのは、「アートには正しい見方がない」という小野さんの言葉でした。
作品を見て心が動くこと。誰かの人生に触れ、自分の記憶を思い出すこと。そして、何かをつくってみたいという気持ちが芽生えること。
そうした一つひとつの体験が、自分自身を見つめ直す時間となり、日々のセルフケアにもつながっていくのかもしれません。
「心の声をきく わたしを生きる術」は、作品を鑑賞する展覧会であると同時に、自分自身と静かに対話する時間を与えてくれる展覧会です。
渋谷を訪れた際は、ぜひ足を運び、自分だけの感じ方で作品と向き合ってみてはいかがでしょうか。
展覧会概要
展覧会名:心の声をきく わたしを生きる術(すべ)
会期:2026年6月27日(土)~2026年8月30日(日)
会場:東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1・2
開館時間:11:00~19:00 ※8月の金曜日(7、14、21、28日)は、夜間特別開館につき21時まで開館
休館日:月曜日(7月20日は開館)、7月21日
入場料:無料
出展作家:稲田萌子、植本一子、志村信裕、吉田雅美
同時開催
いっしょにアトリエ『ちぐはぐの壁 あの線この線だれの線?』
会場内では、誰もが参加できる創作プログラム「いっしょにアトリエ『ちぐはぐの壁 あの線この線だれの線?』」も開催。自由な発想で線や形を描きながら、多様な表現に触れ、創作する楽しさを体験できます。

ハラカズコ
メディアライター・アロマクリエイター

