会員登録
ライター募集
375 view

観光名所

谷中霊園のお隣。大仏様がお出迎えしてくれる静かなお寺・「護国山天王寺」で感じる春の訪れ

\ この記事をシェア /

昭和の名残を感じられる人気の町・谷中。
この場所は、多くの有名人のお墓がある「谷中霊園」がある町として知られていますが、実はそのお隣にお寺があるのをご存じでしょうか。

今回紹介する「護国山天王寺」は、東京で最も歴史のある「谷中七福神」の巡拝スポットの一つ。
緑に囲まれ、都会人を癒すヒーリングスポットでもあるこのエリアで、立派な大仏様を拝むことが出来るんです。

今回は、そんな谷中霊園の隣に鎮座するお寺・護国山天王寺を覗いてきました。


護国山天王寺へは、谷中霊園への行き方と同じく、JR日暮里駅から歩いていきます。
駅西口から、流れるように紅葉坂を上ると左手にすぐ。
平成に入って造られた、比較的新しい立派な山門が構えてあるのが天王寺の入り口です。



大仏様が入り口からチラリ。




こちらは向唐門と呼ばれる門です。

敷地はそう広くはありません。どちらの門から入っても問題なし。



山門から入ってすぐに並んでいる塔は、「庚申塔(こうしんとう)」と呼ばれるもの。

「60日に一回巡ってくる庚申の日の夜を寝ずに過ごすことで、長寿延命や無病息災を祈る」という「庚申信仰」が江戸の頃流行り、盛んに立てられたそうです。
 

庚申の晩に集まって行われていたこのお祈りは、地域ごとに「庚申講」という組織を成し、この場所に残っている庚申塔にも当時の組織メンバーの名が確認できます。

台東区内には、61基もの庚申塔が現代にも残っており、区の有形民俗文化財として登録されています。



境内にある大仏様は、元禄3年(1690)に建てられた「銅造釈迦如来坐像」です。

高さは約4.8mもあり、優雅で穏やかな顔を見上げることができます。
明治時代には東京のシンボル「天王寺大仏」として親しまれていたそうです。



護国山天王寺は、天台宗のお寺ですが、なんと元々は宗派の違う日蓮宗のお寺でした。

その歴史は、改宗や寺名の変更、焼失など苦難を乗り越えたものでした。
始まりは、鎌倉時代後期、日蓮聖人がこの地に住んでいた土豪・関長耀の家に泊まったところ帰依したことによるとされています。


元禄11年(1698)に寺が廃される窮地に立たされますが、東叡山輪王寺の住職、公弁法親王が幕府に天台宗寺院として存続させてもらえるよう説得し、5代将軍・徳川綱吉によって認められ、天台宗に改宗しました。

やがて目黒不動・湯島天神とともに「江戸の三富」と呼ばれ、江戸庶民から人気を博するように。

また、天保4年(1833)、再び日蓮宗にしようとする動きがあり、そのことをきっかけに、それまでの長耀山感応寺という名から、現在の護国山天王寺へと名前を変えました。


本堂は、まず門から入って正面に目に入ります。


元々は谷中霊園のほとんどが天王寺の境内でしたが、戊辰戦争(上野戦争)の際に戦闘に巻き込まれ、本堂(毘沙門堂)などを焼失。

さらに、明治政府の神仏分離令によって、一部の境内を残して没収されてしまいます。
そのような苦難に見舞われながらも、本尊を毘沙門天から阿弥陀如来に変えたり、建物を修復するなど、寺の復興を進めました。


そして今日まで、東京でもっとも歴史がある七福神めぐりの「谷中七福神」のスポットとしても、知られています。
「谷中七福神」は、JR田端駅から上野駅にかけて7つの寺を歩いて巡礼する散策ルート。
日帰りでできる行楽として江戸時代に始まり、今も歩いて御朱印集めができますよ。



お庭の真ん中に沙羅双樹の木。
「平家物語」の冒頭でも出てきた仏教の三大樹木の一つで、釈迦にゆかりのある樹木です。



天王寺にある毘沙門堂は、昭和32年に放火によって焼失した天王寺五重塔の、焼け残った下層部の残材を使って再建されたもの。

かつて谷中のランドマークだった五重塔の一部が残っており、谷中七福神の一つ「毘沙門天」が本尊として祀られています。


奥へ進んでいくと、上善堂(講堂)や客殿があります。



訪れたのがひな祭りの時期だったので、客殿の中には立派なお雛様やお内裏様たちが飾られていました。



ひな祭りということで、春の訪れを感じつつある、三月初め。
園内には枝の先に色をつけた花々が咲き始め、園内を彩っていました。




向唐門を境内から眺めた一枚。



山手線でアクセスできる場所でありながら、穏やかなひと時を過ごせる護国山天王寺。

ひょっこり門から覗く大仏様を拝みながら、季節の花々に囲まれ、静寂に包まれた空間で過ごす時間はまさに都会のオアシス。

4月頃には八重桜が彩り、11月下旬には紅葉が美しく、谷中霊園を訪れる人々の目を楽しませてくれる場所です。
すぐ近くには谷中霊園だけでなく、美術館や谷中銀座商店街、昔ながらの建物やおしゃれなリノベーションカフェもいっぱい。


谷中散策の待ち合わせに、休憩に、大仏様に見守られながらゆったりとしたひと時を、護国山天王寺で過ごしてみて下さいね。

>>>2021年大河ドラマの主人公・渋沢栄一にあの将軍も!有名人が多く眠る谷中霊園へ行ってきた

 

●基本情報
「護国山天王寺」
住所:東京都台東区谷中7-14-8
時間:10~3月:6時~17時
定休日:無
アクセス:JR日暮里駅南口より徒歩2分
公式HP:http://www.tendaitokyo.jp/jiinmei/tennoji/

\ この記事をシェア /

ライター紹介

くまりら

インタビュアー、ライター

93年生。縁あって、前職では有名少年漫画作品の編集をいくつか担当。 歴史ロマンのあるもの、美味しい食べ物、韓国アイドル、エンタメが好き。
くまりらの記事を見る

このライターの記事

くまりらの記事を見る

  • お得な情報たくさんジェイコム
  • facebookTwitter
  • ランキング

    タグ一覧