自己の存在を問いかける。現代美術家・櫻井充氏の個展『イム』が渋谷と上野で二会場同時開催!
「自分」という存在について深く考えたことはありますか?私たちは日々、多くのものを見つめ、また見られています。本記事では、現代美術家・櫻井充氏がこの根源的な問いに迫る新作個展『イム』をピックアップしました。渋谷と上野の二会場で開催される本展は、私たち自身の存在の揺らぎを教えてくれることでしょう。気になる方はぜひ最後までご覧ください。
櫻井充氏が探求する「存在」の物語
写真家・櫻井充氏は、東京都生まれのアーティストです。2003年に東京造形大学を卒業後、株式会社アマナにてレタッチャーとして活動を開始されました。2011年に独立してからは、広告、建築、プロダクトといった幅広い分野で活躍され、2014年には自身のスタジオ「MSPG Studio」を設立されています。2023年からは母校である東京造形大学の非常勤教員も務めるなど、多方面でその才能を発揮されています。
櫻井氏の写真表現の根底には、常に「存在」や「自己」の在り方を問い続ける姿勢がございます。過去には、初期の作品群『Fe』(アーツ千代田3331、2020・2021年)や、家族をテーマとした作品『BP』(Sho+1、2022年/京都岡崎 蔦屋書店 GALLERY EN、2023年)といった個展を開催されています。
数々の国際的な写真賞を受賞されているのも櫻井氏の大きな特徴です。主な受賞歴は以下のとおりです。
・Konica Minolta Photo Premio Winner(2002)
・PX3 Photo Competition Nature/Wildlife Gold Medal(2014)
・International Photography Awards(IPA)Professional Architecture/Industrial 1st Place(2019)
・Sony World Photography Awards 2023 Professional Architecture & Design Shortlist
これらの輝かしい実績からも、彼の作品が単なる美しさだけでなく、深い洞察力に裏打ちされていることが伺えます。

個展『イム』が問いかける「見ること」の真実
今回の個展『イム』の核となるのは、仏教哲学における「秘仏」の概念です。秘仏とは、特定の時期以外は公開されない仏像のことで、普段目にすることができないからこそ、その存在はより神聖に、そして謎めいて感じられます。櫻井氏は、この「観測されることによって姿を変える存在のあり方」を、自己の探求へと転用されています。
「見ることによって姿を変える存在のあり方を通して、固定された自己像では捉えきれない揺らぎを見つめています。」と櫻井氏は語っています。
セルフポートレートという、写真家自身が被写体となる手法を用いることで、彼は「見られること」で常に変化し続ける自己の姿を浮き彫りにするのです。まるで、水面に映る月のように、見ようとすればするほど揺らぎ、捉えきれなくなる。そんな自己の多面性や曖昧さを、複数の視点と時間を重ね合わせた写真表現によって提示されています。

この展覧会は、私たちが日々認識している「自分」という存在が、実はどれほど不安定で、見る角度や時間によって表情を変えるものなのかを、静かに問いかけてくれることでしょう。

渋谷と上野、二会場で展開される『イム』の世界
今回の個展の大きな特徴は、渋谷の「BAU SHIBUYA」と上野の「Sho+1」という、趣の異なる二会場で作品が展開される点にございます。
同じ作品群でありながら、会場の雰囲気や空間構成によって、鑑賞者の受け止め方や感じ方が大きく変わる可能性があります。渋谷のトレンド感とアートが融合する空間と、上野の歴史と文化が息づく空間。それぞれの場所で作品がどのように「呼吸」し、私たちに語りかけてくるのか、非常に興味深い試みです。二会場を巡ることで、より多角的に作品を体験し、自身の「見る」という行為そのものを問い直す貴重な機会となることでしょう。
ぜひ、両会場を訪れて、それぞれの空間が作品にもたらす化学反応を肌で感じてみてはいかがでしょうか。

開催概要:深遠なアート体験を
櫻井充氏の個展『イム』は、2026年夏に東京の二会場で開催されます。
【第一部】
- 会期:2026年7月10日(金)– 7月19日(日)
- 開廊時間:12:00–18:00 ※最終日は16:00まで
- 会場:BAU SHIBUYA
- 住所:〒150-0041 東京都渋谷区神南1丁目4−22
- アクセス:
* JR渋谷駅より徒歩13分
* JR原宿駅/東京メトロ明治神宮前駅より徒歩9分 - URL:https://www.kuwasawa.ac.jp/baushibuya.html
- TEL:090-3686-8313

【第二部】
- 会期:2026年7月24日(金)– 8月29日(土)
- 開廊時間:12:00–18:00
- 休廊日:日曜・月曜・祝日 夏季休廊:2026年8月9日(日)– 8月17日(月)
- 会場:Sho+1
- 住所:〒110-0005 東京都台東区上野1−4−8 上野横山ビル1F
- アクセス:
* 東京メトロ千代田線 湯島駅 出口6より徒歩1分
* 東京メトロ銀座線 末広町駅 出口4より徒歩5分 - URL:https://shoplusone.com
- TEL:03-6280-3738

まとめ
本記事では、現代美術家・櫻井充氏の新作個展『イム』についてご紹介しました。渋谷と上野の二会場で展開される本展は、私たち自身の「見る」という行為、そして「在る」という存在そのものについて深く考えるきっかけを与えてくれることでしょう。
いかがでしたか? ぜひこの機会に、足を運んでみてはいかがでしょうか。素敵なアートとの出会いの場になるかもしれません。










