台東区で子育てする環境って?保育園の状況と入園するための手引き【2021年1月版】
目次
台東区の保育に関する状況
浅草や上野のある台東区は、下町でありながら商業地と観光地が並んでいるため、昔から長く住んでいる方も多いのが特徴ですね。
そんな台東区の待機児童は、2016年240人、2017年227人、2018年183人、2020年4月には60人となり、年々減少傾向がみられます。
今回は、そんな台東区の保育の状況と、保育に対してどのような取り組みを行っているのかを調べてみました。
区の子育て支援制度や、待機児童の現状を解説してみますので、台東区で子育てを考えている方はぜひ読んでみて下さい。
保育園で叶うこと
保育園とは、保護者が働いている、病気にかかっている等の理由で、家庭で児童を保育できない(保育を必要とする)場合に、保護者に代わって保育を行う場所です。
保育園を利用するには、お子さん一人ひとりに対して、台東区による保育の必要性の認定が必要になります。認定の区分は3種類あり、保育を利用するには、2号認定又は3号認定が必要となります。
待機児童数について
上述した通り、台東区の待機児童は、2016年240人、2017年227人、2018年183人、2020年4月には60人となり、年々減少傾向がみられるようになりました。
厚生労働省の発表によると、2020年4月の段階では、利用定員数が前年度より301人増え、利用児童数は291人の増加。
入園申請では、定員1146人に対して、1611人の申し込みがありました。
年齢別に見ていくと、1歳児の場合、234人が入園出来ない状況です。
そのため、区では待機児童対策として保育施設の誘致を行なっており、新規家庭的保育施設(保育ママ)や認可保育所、小規模保育事業所、緊急保育室の開設を進めています。
出典:厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)」を公表します)
保育園利用のためのスケジュールと選考基準について
子どもを保育所に入れるために、保護者の方は保育園の見学、入園申し込み、選考までしなければなりませんが、特に認可保育園は競争率が高いですよね。
将来、お子さんを台東区の保育園に預けたい保護者の方に向けて、以下に選考スケジュールと選考基準をまとめました。
・入園申請前に見学をしよう
台東区では、入園申請に先立って、公私立保育園への見学をお願いしています。
(慣らし保育の期間・保育の特色等が各園によって異なる場合があります。区立園であっても、運営しているのが「区」以外の園は、私立と同様に必ず見学に行き、詳細な決まりごと等についても説明を受けてください。)
見学の際は直接保育園に連絡し、日時や持ち物、ベビーカー置き場の有無等について事前に確認しましょう。
また、新型コロナウイルス感染症・インフルエンザ等の流行により感染拡大防止策が必要とされる時期は、各園で見学を中止しています。
入園時期までに余裕のある方は、感染症の流行が落ち着いてからの見学にしましょう。
なお、年度途中の入園を予定され、見学を急ぐ必要のある方については、入園予定月を知らせた上で、見学希望園に相談してみるとよさそうです。
・選考スケジュール
2021年4月の入園申し込みは、一次調整が2020年10月19日から12月22日まで、二次調整が2021年1月5日から2月4日までで、提出先は台東区役所児童保育課です。
受付期間中は窓口が混雑するため、混雑の緩和のため、特定の日曜日開庁及び、窓口の予約を行っています。
窓口予約の期間は決まっているため、申し込む際は早めに保育相談係に予約ができるとよいでしょう。
・選考基準
認可保育園には、年齢別に定員が決まっています。
そのため、市区町村独自の選考基準を作り、定員を超えて申し込みがあった場合には家庭の点数(選考指数)に応じて、優先順位を決めています。
さらに、台東区の調整指数(家庭の状況に合わせて、加点・減点の調整をする点数)をみると、加算指数が27項目、減算指数が3項目の合計30項目があり、子どもの保育状況、世帯の状況に分け、かなり細かく加算項目があることが特徴です。
家庭状況に応じて、細かく加点内容が決められているので、確認していくことが重要でしょう。
新たに開設される保育所もあり
2020年11月時点で、区内には公立14、私立31カ所の認可保育園があり、認証保育所が9カ所あります。
ここに加え、2021年の4月には新たに認可保育園が2園・地域型保育事業(小規模保育所A型)が1園開設することになりました。
▼(仮称)さくらさくみらい 下谷
▼(仮称)さくらさくみらい 蔵前
▼(仮称)ベベ・ア・パリ保育園竹町
台東区の子育て支援制度はどんなものがある?
台東区では、児童手当や子どもの医療費助成などの基本的な助成のほかに、自宅のリフォーム費用を3分の1負担してくれたり、高校進学の費用を無利子で貸し付けてくれる制度があります。
台東区が実施している子育て支援事業の一覧はこちらになります。
台東区の子育て支援制度一覧
・児童手当
・児童育成手当および児童障害手当
・児童扶養手当
・未婚の児童扶養手当受給者に対する臨時特別給付金
・特別児童扶養手当
・子ども医療費助成
・ひとり親家庭等医療費助成
・弱視等治療用眼鏡助成
・養育医療
・自立支援医療(育成医療)
・小児慢性特定疾病医療費助成制度
・小児慢性疾患児の日常生活用具の給付
・精密健康診査
・療育医療
・小児精神障害者入院医療費助成
・高等学校等の進学費用の一部助成
・幼児用ヘルメット無償配付
・子育て世帯住宅リフォーム支援制度
・にぎやか家庭応援プラン
・受験生チャレンジ支援貸付事業
・育児支援ヘルパー「あったかハンド」事業
・家庭福祉員(保育ママ)事業
・ベビーシッター利用支援事業
支援の例として「にぎやか家庭応援プラン」と「高等学校等の進学費用の一部助成」の二つを紹介します。
・にぎやか家庭応援プラン
「にぎやか家庭応援プラン」は、3人目の子どもが出生・小学校入学・中学校入学した際に「お祝品」をもらえる、台東区独自の支援制度です。
令和3年版のお祝品の内容は下記の通りです。
・高等学校等の進学費用の一部助成
台東区は、子どもを高等学校や専修学校、高等専門学校に進学させるのが、経済的に難しい家庭に対して、入学費用の一部を助成する制度に取り組んでいます。
助成対象になるのは、住民税が非課税になっているか、児童扶養手当を受けている家庭です。ただし、生活保護を受給している場合は対象外になります。
保護者全員の住民税が非課税の場合は、進学する子ども1人につき8万円、住民税を払っているが児童扶養手当を受給している家庭は、4万円がもらえます。
待機児童の問題にはベビーシッターを利用する手も
待機児童は日本全国の社会問題であり、各自治体が取り組んでいるものの、なかなかゼロにならないのが現状です。
東京都では、2019年に問題対策の一環として、待機児童のいる家庭が保育所等の代わりとして、東京都の認定を受けたベビーシッター事業者を利用した場合に、1時間あたりの料金を150円にする「ベビーシッター利用支援事業」を実施しています。
特に、現在、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、在籍している保育施設等が臨時休園等を行ったことにより、医療・交通・金融・社会福祉などの社会生活を維持する上で必要なサービスに従事していて仕事を休むことが出来ない保護者がベビーシッター事業者を利用する場合、その利用料の一部を補助してくれます。
こういった制度もあるので、希望する保育園に入園できなかったり、待機児童となってしまった場合も一時的に利用することもできます。
リンク先一覧
▼保育園のご案内
▼保育園の入園をお考えの方へ
▼台東区内の保育園(認可保育園・認定こども園(長時間)・地域型保育事業)一覧
▼保育園入園に関するご案内
▼台東区いきいき子育て
▼ベビーシッター利用支援事業
▼子育てママ&パパのための育児わくわくカレンダー
まとめ
大正・昭和時代の街並みが残る浅草や、動物園や博物館がある上野公園などがあり、子どもと一緒に遊べるスポットも数多い台東区。
イベント事も多く、乳幼児を連れた保護者が参加できるように事業者には授乳・おむつ替え用のテントの貸し出しを行っていたりと、子ども連れでも参加しやすく、お出かけがしやすい環境といえるでしょう。
また、子育て中のママ・パパが参加できる講座やイベントについては、月に一度「育児わくわくカレンダー」を発行しているので、チェックしてみると良いですよ。
室内遊びや、手作りおもちゃなどの体験など、親子で心を通わすイベント事も多く行っています。
待機児童などの社会問題が心配な中、台東区は対策として保育施設の誘致を行なっており、新規家庭的保育施設(保育ママ)や認可保育所、小規模保育事業所、緊急保育室の開設も進めています。
今後お子さんが生まれるような予定があれば、台東区の公式な情報をもとに、様々な支援を受けましょう。
この記事を読まれた親世代の皆さんが、台東区で安心して子育てができるイメージを抱けたらいいなと思います。