浅草|メニューはいなり寿司とかんぴょう巻きだけ!老舗「浅草 志乃多寿司」を実食

おいなりさんは好きです。
けれど正直なところ、
「今日はおいなりさんを買いに行こう」
と思うほどのこだわりはありませんでした。
最近は台東区の老舗和菓子店や昔ながらの名店を巡る機会が増え、長く愛されるお店にはやはり理由があるのだと実感しています。
それなら、おいなりさんも老舗で買ったら違うのだろうか。
そんな興味から訪れたのが、「浅草 志乃多寿司(しのだずし)」です。
メニューはいなり寿司とかんぴょう巻きだけだといいます。
今回は、浅草の老舗「志乃多寿司」の、おいなりさんとかんぴょう巻きを味わいました。

メニューはいなり寿司とのりだけ

浅草 志乃多寿司があるのは、雷門からほど近い場所。
観光客でにぎわう浅草の中心部にありながら、お店の佇まいはどこか落ち着いています。
年季の入った外観からも、長い歴史が感じられました。
志乃多寿司は、明治10年創業の「人形町志乃多寿司總本店」から暖簾分けされた老舗です。
創業者は、武士の職を失った後に屋台を引き、おいなりさんを売り歩いたのが始まりだそう。その味が代々受け継がれ、現在も浅草で愛されています。
休日の午後2時半ごろに訪問すると、店内には先客がひとり。
こぢんまりとした店内にはショーケースがあり、その向こうでお店の方が作業をしています。

そして、ここで気づいたのがメニューの潔さ。
販売しているのは、
・いなり
・のり
のみ。
かんぴょう巻きなのに「かんぴょう巻き」ではなく「のり」と書かれています。
考えてみれば、他に海苔巻きはありません。
なるほど、確かに「のり」で十分通じるわけです。

30分待って手に入れた作りたての折詰

注文しようとすると、お店の方から声を掛けられました。
「今から作るから、30分くらい待てます?」
少し驚きましたが、ここは浅草。
30分くらいなら、あっという間です。
「じゃあ、この辺をぶらぶらしてきます」

そう伝えて、一度お店を後にしました。
せっかくなので周辺を散策していると、予定になかったどら焼きまで買ってしまいました。
気付けば、あっという間に30分が経っています。
再びお店へ戻ると、ちょうど海苔巻きを切っているところ。
思わずうれしくなります。
少しくらい待ったとしても、作りたてを持ち帰れるのは特別感があります。
受け取った折詰には、ほんのり温かさが残っていました。

白地にオレンジと緑の模様が入ったクラシカルな包装も素敵です。
最近ではなかなか見かけない、昔ながらの折詰らしい佇まいに思わず見入ってしまいました。
帰り道、折詰をぶら下げながら歩いていると、ふと考えました。
「おいなりさん」って不思議な名前だな、と。
「お」が付いていて、「さん」付けで呼ばれている食べ物は他にあまり思い浮かびません。
調べてみると、稲荷神社への信仰が由来で、神様への敬意や親しみを込めて「おいなりさん」と呼ばれるようになったそうです。
長く親しまれてきた食べ物らしい、温かみのある呼び名だなと思いました。

ジューシーないなり寿司とのり巻きを実食

帰宅後、さっそく折詰を開けます。

今回購入したのは、
10ヶ入り(いなり6・のり4) 1,200円

まずは、お目当てのいなり寿司から実食です。

ひと口食べて驚いたのは、そのジューシーさです。
噛むと、じゅわっと煮汁の旨みが広がります。

見た目は濃い色ですが、味付けは思ったほど濃くありません。
甘みはしっかり感じるものの、くどさはなく、出汁の風味が上品です。
さらに印象的だったのが、ご飯の詰め方。
ぎゅうぎゅうに押し固められているのではなく、ふんわりと入っています。
そのため口の中でほろりとほどけ、揚げとの一体感が楽しめました。
酢飯の酢もしっかり効いていて、甘い揚げとのバランスが絶妙です。

続いて、のり巻き。

こちらも想像以上のおいしさでした。
かんぴょうはしっかり煮含められているのに、柔らかすぎません。
ほどよく食感が残っていて、噛むたびに旨みが広がります。
甘めの味付けですが、いなり寿司よりは少し控えめ。
海苔の香りも良く、食感も心地よいです。

いなり寿司とのり巻きを交互に食べると、ちょうどいい。
それぞれの個性を引き立て合い、最後まで飽きずに楽しめました。
そして地味にうれしかったのが、ガリです。
折詰には思った以上にたっぷり入っています。
甘めのいなりやのり巻きの合間につまむと、口の中がさっぱりして、また次のひとつに手が伸びます。

また買いに来たくなる老舗の味

志乃多寿司を訪れて感じたのは、長く愛されるお店にはやはり理由があるということでした。
メニューはいなり寿司とかんぴょう巻きだけ。
派手さはありません。
けれど、そのひとつひとつを丁寧に作り続けてきた歴史と自信が感じられました。
30分待って受け取った作りたての折詰。
ほんのり温かい折詰。
じゅわっと広がるいなり寿司の旨み。
どれも印象に残る体験でした。
浅草土産というと和菓子を思い浮かべる方も多いかもしれません。
たまには、おいなりさんとかんぴょう巻きという選択もいいものです。
浅草を訪れた際は、老舗の味を持ち帰ってみてはいかがでしょうか。

浅草 志乃多寿司
住所:東京都台東区雷門1-1-10
営業時間:10:00~17:00
定休日:水曜日(祝日の場合は営業)
アクセス:東京メトロ銀座線「田原町駅」から徒歩約3分、都営浅草線「浅草駅」から徒歩約7分

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ふじみ

フリーライター

フリーライター。FP。お得なものと変なものが好きです。推しのライブに参戦するために生きています。
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