浅草花やしきの近くにある、老舗の名店フルーツパーラーゴトー。日替わりメニューの本日のフルーツパフェは、一度は味わいたい

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パフェが好きな、
少年のような人だった。
彼といると、
ちょっと強くなれた。



「彼は、20歳過ぎなのに、パフェが大好きな、少年のような人だったの。」

と、彼女はさりげなく言った。


「大人になっても、無邪気にパフェを頬張れるのは、その人のこころが少年のように素直だからできることで、とても素敵だと想うよ。」
僕は、彼女の彼の純粋なこころを、とても魅力的に感じた。

僕と仕事仲間の彼女は、彼と初めてデートした場所という、浅草花やしき近くの老舗のフルーツパーラーゴトーに向かっていた。

賑やかな商店街を歩いていくと、フルーツパーラーゴトーのお店はあった。

入口は、とてもシンプル。店内もコンクリートの打ちっぱなしになっていて、シンプルにまとめられていた。

「彼は、いつも、本日のフルーツパフェをオーダーしていたの。」
今日のフルーツパフェは、熊本産のすいか、茨城産のキンショ―メロン、ニュージーランド産のキウイ、カリフォルニア産のオレンジがメインだ。


僕も、彼女も、本日のフルーツパフェをオーダーした。

メニュー

恋人同士のお客さんが圧倒的に多く、二人で会話を楽しみながら、スイーツを食するには、最適なスポットだ。


「彼とは、いろんなお店にスイーツを食べにいったけど。最初、子どもだなと想ったな。でも付きあっていくうちに、パフェを好きだ、と、彼の堂々と発言する姿勢に、私も自信をもらって。私もちょっと強くなれたの。いま想うと、彼にとても感謝してる。」



お店の人が、静かに本日のフルーツパフェをテーブルに運んできた。

その鮮やかな彩りに、目を奪われる。僕も、彼女も、思わず微笑んでしまう。


「こういうときめきって大切だよね。このときめきも彼から学んだの。」
と。

彼女は、彼と別れてからも、月に一度は、フルーツパーラーゴトーに通っているという。


彼女は、彼から、自分の少女のこころの大切さを学んだのだ。


僕たちは、大人になると、少年、少女のこころを封印してしまう。
それを封印せずに、いつも開放していたのが彼だったのだ。


「恋って学びね。」彼女は、そう、つぶやく。


僕は、スプーンで、すいかを口に運んだ。冷たさの中に、ほのかに淡い甘さが息づいていた。

彼女は鮮やかなキウイを、大事そうにゆっくりと食べた。
彼女は、彼との恋もやがて終わりがくると感じていたという。


彼が海外で絵を学びたいという夢を持ち始めていたのだ。


彼についていきたいと想ったが。彼女にも仕事があった。

最後は、仕事をとるか、彼をとるかで悩んだの。私は泣きながら仕事をとったの。

私は、彼をとることができなかったの。

フルーツパーラーゴトー
住所: 東京都台東区浅草2丁目15−4
営業時間:11:00~19:00(L.O.18:30)
定休日:水曜(※不定休あり)
電話番号:03-3844-6988




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