創業100年の歴史を誇る老舗いなり寿司「福寿家」さんのおいなりさんは私の(知っている)おいなりさん…ではなかった!

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タイトルからもご想像の通り、今回は皆さんもよくご存じの“あのおいなりさん”の話です。

いなり寿司の話なんか目新しくも何ともないよ!とお思いの皆さん。

そう思っていた時期が私にもありました。

今、皆さんの頭の中に浮かんでいるおいなりさんは

これだと思います。

私だっておいなりさんと言われたら思い出すのはこれですよ。

もしくは、

これです。

わかる人にはわかってもらえるのではないかと福寿家さんからの抗議も覚悟で載せました。

今回いなり寿司を紹介したのには理由がありまして、先日、いつものバーでたまたま隣りに座ったお客さんの実家がいなり寿司屋さんだったというのがきっかけです。

「おかげさまで創業100年を迎えることができました」

と爽やかにおっしゃっていたので、歴史のある由緒正しきいなり寿司屋さんなのだということはわかりました。

ただ、そんなにいなり寿司の味の違いというものを感じたことがなかったので、あまり興味を持っていなかったんですよね。

創業100年だろうが、ふにふにの弾力と甘辛の油揚げで白米を包んだその姿はまさに

「それは私の知っているおいなりさんだ」

となるわけで、わざわざ専門でやるほどのものでもないだろうと考えていたわけです。

「ぜひ今度食べに来てください!」

とお誘いを受け、

「近くに行ったときにでも寄らせてもらいます。」

と我ながら社交辞令のテンプレのような返事をしてしまったことにいささか罪悪感はありましたが、まあ嘘じゃないしとその場は収めることにしました。

私は約束は守るタイプの人間なので、うだるような暑さの中でしたが、浅草は福寿家さんにブランチがてらお伺いしました。

創業100年とのことだったので、伺う前は

こういうのを想像していたのですが、実際は

カラフルな門構えのおしゃれなお店でした。

前の看板には

創業100周年の文字があり、冷静に考えると1世紀だよなと改めて感じました。

1世紀の重さを感じながら早速店内にお邪魔し、いなり寿司を選んでいきます。

筆者「こんにちは。こちらに珍しいいなり寿司があると伺ったんですが?」

店員さん「あ、珍しいというかオリジナルのものはいくつかご用意しています。」

そう答えた店員さんが紹介してくれたのはこちら

はい、完全においなりさんのイメージとは違いましたね。

筆者「中は野菜…ですよね?」

店員さん「はい、こちらは名物の伊奈利ロールとなっておりまして、先日テレビでも紹介していただきました。」

なるほど、店内の壁を見てみると

有名番組で立て続けに紹介されています。

さすが100年の歴史を誇る老舗いなり寿司と言わざるを得ません。

さらに期間限定で発売されているのが、いなり寿司の出汁を使った冷製茶碗蒸し。

店員さん「茶碗蒸しは今日の分はラストでした。ギリギリでしたね。」

筆者がお店に向かったのは12時過ぎぐらいだったと記憶していますが、もう少し遅かったら食べられないところでした。

店員さんにおすすめを一通り伺い、遅めの昼食を手に入れたあとはいざ実食です。

いかに珍しくても大事なのは味ですよ、味。

店内にはイートインスペースはなかったので、スカイツリーの見える公園に移動し、ピクニック気分でいざ実食です。

まずは期間限定の茶碗蒸しの方から。

まあ、なんともかわいらしい茶碗蒸しです。

きつねちゃんは当然、稲荷様を模したもので、クッキーになっています。

ゼリーのように見えるのはいなり寿司の出汁を使ったジュレ。

見た目にも楽しい一品です。

存分に見た目を堪能させていただき、いざ実食!

なにやらガラの悪いチンピラ風の服を着ていますが、夏なのでご勘弁を。

「いただきます。」

お味の方は‥

「美味い!!」

甘辛のジュレが茶碗蒸しの優しい味にふんわりとマッチします!

出汁でジュレ作るという発想が素晴らしい逸品といえるでしょう。

きつねちゃんクッキーもサクサクと香ばしい食感で、食べごたえをプラスしています。

夏にふさわしい、いなり寿司屋さんならではの茶碗蒸しでした。

では次にメインのおいなりさんの実食となります。

今回は食べ比べセットを選びました。

看板商品の伊奈利ロールと蓮と紅生姜を使ったいなり寿司のセットです。

まずは野菜の方から食べてみるとシャキシャキとした野菜の歯ざわりと酢飯の相性が抜群です!(あまりにも美味しかったので、食べているところの写真は撮り忘れてしまいました)

蓮と紅生姜のいなり寿司も今までに食べたことのない味で“専門店”の底力を見せてもらった気がします。

さらに福寿家さんにはもう一つオリジナルの商品がありまして、名前を“塩いなり”といいます。

おいなりさんは普通は出汁でお揚げに味付けして作るものですが、福寿家さんには秘伝の味付けに塩味が存在します。

大人はね、だんだんと塩味が好きになっていくんだよ!という居酒屋で焼き鳥を頼むおじさんみたいなことを考えつつ、しっかりと塩いなりも買わせていただきました。

どうです、この大人のピクニックにふさわしい高級感のあるパッケージ。

期待を込めて蓋を開ければ、

笹の葉の彩りも手伝って、料亭で出てきそうな佇まいすら感じさせます。

焦げ目がついているものはいなりをわざわざ裏返して包んでいるもので、福寿家さんこだわりの手法とのことでした。

中身はタケノコと枝豆のいなり、五目いなりの組み合わせなっており、飽きることなくおいなりさんを満喫することができます。

サイズも一つ一つが大きすぎないので、食べやすく様々な味を楽しむことができるのも人気の理由といえそうです。

いかがだったでしょうか?

皆さんの知っているおいなりさんはありましたか?

私はこれを機にいなり寿司の概念を改めなければならないようです。

ちなみに福寿家さんはクール便による配送サービスも始めています。

遠方の家族や友人のおいなりさんの概念を変えたい人は送ってみてはいかがでしょうか。

福寿家
営業時間 10:00~18:00
不定休(定休日は公式HPをご参照ください)
住所 111-0033
東京都台東区花川戸2-18-6
TEL 03-5828-3787
▼公式HP


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ライター紹介

Kuboki

フリーライター

特徴:背が大きい、声が大きい、よく食べる 好きな食べ物:肉、エビ、カニ。 経歴:一応そこそこの大学を出たが、ほとんど役に立てていない。 上場企業からベンチャーまで勤め、フリーランスへ。 読者の方へ一言:台東区は素敵です。
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