裏浅草:言問通り沿いにある、あんぱん専門店のあんですMATOBA。アンパンマンのあんぱんに癒やされる喜び
はらぺこくんが、
はらぽこくんになる。
はらぺこくん。みんなで、おいしく、
アンパンマンのあんぱんを食べよう。
おなかがすいているはらぺこくんを、おなかいっぱいのはらぽこくんにするために、どこへでもビューンととんでいく、ぼくの、わたしの、みんなのヒーロー、アンパンマン。
きょうは、どこのこがおなかをすかしているかな。
僕の親戚の子どもが、この春、はじめて東京に遊びにきた。まだ、小学生。
どこに連れていってあげよう、何を食べさせてあげよう、悩みに悩んで、散々考えて。
子どもに、アンパンマンのあんぱんは食べたいかな?と、さりげなく聞いたところ、急に目がキラキラと輝きだした。
アンパンマンは、いまや大人から子どもまで受け入れられるスーパーヒーローである。特に子どもに大人気のアンパンマンのあんぱん。写真を見せると、ニコニコしながら食べてみたいと、応えてくれた。
アンパンマンのあんぱんといえば、浅草のあんぱん専門店、「あんですMATOBA」が有名。
いろんなあんぱんを、常時20種類以上揃えているお店だ。
季節によっては、シーズン限定のさくらあんぱん、ゆずあんぱんなども登場する。
まさに、浅草のあんぱんの聖地である。
春らしい陽気の日、僕は、親戚の子どもを連れて、浅草・あんですMATOBAに向かった。
アンパンマンのあんぱんは、売り切れる時間も早い。
早朝、お店に向かう。都営地下鉄の浅草駅から、言問通りに出て左折してまっすぐ、約10分でお店に着いた。
僕は、アンパンマンのあんぱんが売り切れていたら、親戚の子どもがかわいそうだと思い、前日に予約しておいた。
価格は、税込で1個、190円。
お店で名前を言うと、優しそうな女性がてきぱきとアンパンマンのあんぱんを包んでくれて。待っている間、子どもの目はピカピカしていた。
あんですMATOBAの店内は明るく、あんぱんを中心に、多彩なパンがきれいにディスプレイされていて。美味しそうなパンの味わいを醸し出していた。
とても穏やかな店内だった。
お店の中では、食せないので、言問通りを渡ったところにある石のベンチに座って食べることにした。
アンパンマンの顔がやさしく焼かれていて。
みているだけで、とても癒される。ふっくらとしてやわらかいアンパンマンのあんぱんを、手にとってひとくち食してみる。
ふあっとしていて。ぎっしり詰まっている繊細なこしあんの甘味が、お口にしみるように広がる。
アンパンマンは、あんぱんになってもヒーローなのだ。僕も、子どもも、無我夢中で食べた。
アンパンマン、ありがとう。アンパンマンは、あんぱんになっても、僕たちに夢を与えてくれた。
僕は、あんぱんを食べ終わると、ちょっと強くて、ちょっとやさしくて、ちょっとシャイなアンパンマンになった夢をみていた。