【妖怪出没!?】合羽橋(かっぱ橋道具街)のかっぱは合羽?河童?その由来に迫る!

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こんにちは、とくらです。

先日、ちょっとおどろおどろしい地名を見かけたので由来を調べてみると、全く関係なかったということがあり、期待しすぎてちょっとがっかりしてしまいました。

地名の由来を調べるのは好きですが、勝手に「すごい由来がありそうだぞ…!」とハードルを上げてしまうんですよね…

それでも、色んな地名の由来が気になる!

皆さんも、由来が何となく知りたくなる地名ってありませんか?

さて、今回は台東区のなんだか不思議な地名の一つ「合羽橋」の由来についてご紹介したいと思います!


合羽橋


合羽橋とは「かっぱ橋道具街」も呼ばれる、浅草~上野の間にある調理道具の問屋街です。

様々な専門店があり、食品サンプルや調理器具を買うならここ!という場所ですよね。

現在では約170店舗もの飲食用品専門店が軒を連ねているそうです。

プロの料理人から、料理を趣味とする人まで多くの人のニーズを満たしてくれます。

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また、食品サンプルが有名なこともあり、海外観光客も多く訪れるスポットです。

合羽橋がこのような発展を遂げたのは、第二次世界大戦後です。

大正時代、現在の合羽橋には数件の古道具屋さんが出店していました。

これがだんだんと現在のように調理器具を売るようになっていったそうです。

どうやら、単身者の調理需要が大きかったことが要因のようですが、それにしても今では随分専門的なお店もあり、古道具からの変遷が気になりますね。

さて「合羽橋」という地名ですが、実は正式な行政区分上の地名ではありません。

昔から「かっぱ橋」という呼ばれ方をしている土地だということです。

なぜ「かっぱ」なのでしょうか?

何となく妖怪の河童をイメージしてしまいますが、この地名の由来には二つの説があるようです。

雨合羽説

その昔、この辺りに伊予新谷城主の下屋敷がありました。

天気の良い日には、近くの橋に侍が内職で作った雨合羽を干していたことから、「合羽橋」と呼ばれるようになったということです。

河童説

昔、この辺りには川が流れていましたが、たびたび氾濫するため住民はとても困っていたそうです。

そこで、合羽屋喜八という人物が橋を整備することにしたのですが、この工事が大変に難航してしまいます。

それを見かねた河童が整備工事を助けてくれました。

これがかっぱ橋の由来だということです。

水害が起こる場所に妖怪がやってきて人間を助ける話はよくありますが、この場所にもそうした言い伝えがあったんですね。

雨合羽の説も河童の説もどちらもありそうな話ですが、個人的には河童説を推したいところです。

ちなみに、雨合羽の「かっぱ」はポルトガル語の「capa」から来ているそうで、あの河童とは関係ないそう。

何となく水のイメージから関連があるのかと思っていました…

曹源寺(かっぱ寺)

さて、先ほど河童説で登場した合羽屋喜八が葬られたお寺があります。

台東区松が谷にある曹源寺というお寺です。

このお寺は別名「かっぱ寺」とも呼ばれており、かっぱ大明神として河童を祀り、商売繁昌などに霊験があるとされています。

曹源寺の境内にはいたるところに河童の像が設置されており、正にかっぱ寺!

また、河童堂というお堂があり、中には河童の手とされているミイラが安置されています。

おおお、これは見てみたい…!

お堂の前には河童の絵が描かれたお賽銭箱が置いてあったり、きゅうりがお供えしてあったりと、大切に河童が祀られているんですね。

水害は今も昔も、その地に住む人々にとっては大変な問題です。

それを治めてくれた河童への感謝が感じられます。

事前に予約をすれば拝観ができるようですので、見学したい方は一度曹源寺に問い合わせてみてくださいね。

アクセス:つくばエクスプレス【浅草駅】徒歩10分

日比谷線【入谷駅】徒歩12分

河童とは…

ところで、合羽屋喜八を助けてくれた河童とは一体何なのでしょうか?

おそらく最もなじみ深い妖怪の一つともいえる「河童」ですが、皆さんはどんなイメージを持っていますか?

・水辺に棲息している

・頭に皿がある

・きゅうりが好物

・尻子玉を抜く

・相撲が好き

…といったあたりでしょうか。

カッパという呼び方は「河(かわ)」と「童(わらわ)」がくっついて「かわわらわ」と呼ばれていたものが訛って「カッパ」となったそうです。

名前からもわかるように、ほとんど日本全国の伝承で川辺に居る妖怪です。

多くの場合、河童は子供くらいの体格で、頭のてっぺんには毛が生えておらず常に濡れており、短いくちばしがあり、背中に甲羅を背負った姿で登場します。

河童には大きく二つの見た目が伝えられており、一つ目は先に書いたように亀の甲羅のようなものを背負って全身が鱗でおおわれたイラストでもよく見るような姿です。

こちらの河童はきゅうりが好物とされていますが、水神信仰ではきゅうりをお供えすることが欠かせなかったため、河童の好物もきゅうりになったとする説があります。

かっぱ巻きの由来もここから来ていますね。

二つ目は、猿のような姿をした河童です。

全身に毛が生えており、頭のてっぺんが窪んでいて水が溜まっています。

この河童には亀の甲羅を背負っていないタイプもいるようです。

頭頂部に毛が生えていない、という点以外ではもはや同じモノなのか?という感じがしますね。

昭和以降にはこちらの目撃情報が多いらしいのですが、猿のような姿を見ても「河童だ!」と思うということが妖怪的だな、と思います。

ここには河童が出るらしい、という言い伝えが先行して河童を成しているというのがとても良いです。

河童の二つの姿を紹介しましたが、曹源寺の像を見る限り、合羽屋喜八を助けた河童は一つ目に紹介したような姿だったのではないかと思われます。

尻子玉を抜いたり、人間を川に引きずり込んだりという伝承がある一方、河童はとても義理堅く、一度恩を受けた人間にはその後何かしらの施しをすることが多いそう。

合羽屋喜八も河童の命を救ったことから、掛橋工事を手伝ってもらったという話です。

現在では事故の危険がある川や湖などの水辺の看板に注意書きと共に河童が描かれていることも多いですが、悪さをするだけでなく、人間を助けてくれる場合もあるんですね。


まとめ


多くの専門店が軒を連ねる合羽橋。

その由来は雨合羽なのか、それとも工事を助けた河童だったのか?

はっきりとした由来は分かりませんでしたが、かっぱ寺の河童のミイラは見てみたい!

次に訪れるときは、この場所で雨合羽が並んでいた光景や、川が流れていた風景を思い浮かべながら歩きたいですね。


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ライター紹介

とくらじゅん

イラストレーター・ライター

1991年生まれ。下町暮らしのフリーライター・イラストレーター。 妖怪イラスト、育児漫画、ADHDエッセイなどを書いています。
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