【地震・水害】区内の災害リスクが高いところって?災害時に役立つ情報ツールを紹介
目次
災害リスクを知り、備える
日本は言わずと知れた地震大国。
約100年前に起きた関東大震災では、台東区でも大きな被害をもたらしました。
その経験から、先人の意識が受け継がれ、高い防災意識をお持ちの区民の方も多いことと思います。
また、台東区は隅田川や荒川が近いですよね。地震そのものだけではなく、常に水害の危険性もはらんでいる地域といえます。
そこでここでは、そのような突発的な地震による被害や水害のリスクが、この地域にどの程度あるのか、そして普段から心がけておきたい防災のポイントも併せて紹介していきます。
さらに、災害時に役立つアプリやメールサービスなど、情報ツールも載せています。
読んで損は無い内容となっていますので、ぜひ一読してみて下さい。
区内エリアの水害リスクとは
台東区は、区のほぼ全域が海抜2m前後。
そのため、台風や大雨などの自然災害で、荒川の堤防が決壊するほど増水した場合、ほぼ全域にわたって浸水するといわれています(平成20年度内閣府・中央防災会議)。
3日間での総雨量が632mmに達すると、上野公園以東の大部分で0.5~3m程度、区北部や中央部、南部の一部では3~5mに達する浸水が想定されます。
警戒警報が出たら、谷中霊園や、上野公園一帯を目指して、すぐ避難できるようにしておきましょう。
また、過去の豪雨の例を見てみると、荒川の堤防が健在でも、東海豪雨(平成12年9月)と同様の降雨に見舞われた場合、区のほぼ全域で浸水が発生しました。
台東や松が谷、竜泉などでは浸水が最大2mに達する可能性があります。大雨の際は不要不急の外出は控え、建物の上の階へ避難することを心がけて下さい。
水害に備えて心がけたいポイント
・浸水を防ぐ準備
浸水被害を受けやすい場所では、土嚢や止水板を取り付けるなど、自衛手段を用意しましょう。特に、地下室や半地下、地下車庫は被害を受ける可能性があります。
・危険な場所に近づかない
増水した河川や浸水している場所では、思わぬ被害を受ける場合があります。できるだけ近づかないようにしましょう。
・危険が迫ったら高いところに避難
万が一避難が遅れ、危険な状態になった際には、建物の高い階などに避難するように心がけて下さい。水害により避難が必要になった場合、区立施設や小中学校が避難場所となります。最寄りの避難所がどこにあるか、「ハザードマップ」などで確認しておきましょう。
区内エリアの地震時のリスクとは
都では、昭和50 年11 月に第1回目の地域危険度を公表して以降、概ね5年ごとに地域危険度の測定調査を行っています。
東京都都市整備局のHPで、お住まいのエリアの【建物倒壊危険度】【火災危険度】【災害時活動困難度】そして【総合危険度】を確認することが可能です。
お住まいのエリアの地震による危険度を知ることが防災につながるので、ぜひご覧下さい。
建物の倒壊、火災延焼の危険があるエリア…
浅草、小島、台東、鳥越、日本堤、根岸、橋場など
液状化の危険があるエリア…
寿、清川、西浅草など
がけ崩れに注意が必要なエリア…
谷中など急傾斜地崩壊危険個所がある一部地域
地震に備えて心がけたいポイント
地震が起きた時の状況を想定し、「防災地図」を確認し、避難ルートを考えましょう。
ルートは遠回りでも、安全を優先し、2通り以上考えておくのがおすすめ。
避難マップを用意し、実際に歩いてみて、火災の延焼や建物の倒壊といった避難上の危険をイメージしながら、気がついたことを書き込んでいくといいでしょう。
また、地震時には緊急車両の通行のため、警視庁により交通規制がかけられる道路があります。規制が予定されていない道路でも、渋滞を防ぎ、緊急車両をスムーズに通行させるため、徒歩で避難しましょう。
避難時はケガを防ぐためにも、ヘルメット、または防災ずきんをかぶり、長袖、長ズボン、軍手、底の厚い靴といった服装で。
火の粉を浴びることも考え、上着には熱に弱い化学繊維(ナイロン、レーヨン、ポリエステルなど)をやめ、皮や綿のものを。
非常用リュックも同じく素材に気を付け、いつでもすぐ背負っていける状態にしておきましょう。
緊急時の情報ツールを活用しよう
災害時では、人はパニックに陥りやすいものです。不確かな情報が広がり、誤った情報によって被害が広まることも。
正確な情報の入手には、以下のような行政が推奨しているツールを活用してみましょう。
「台東区防災アプリ」は防災に関する知識や災害時情報を入手できるアプリです。現在地の把握や避難行動をはじめ、安否確認など、災害時に役立てましょう。
・オンラインマップとGPS機能により、現在地の把握
・電波が途切れても、オフラインマップにより、避難行動を支援
・台東区が配布している「帰宅困難者向け防災ガイド」や、「防災地図」、「洪水ハザードマップ」などの資料を提供するほか、東京都の防災情報にリンク
・個人設定機能:
(初期設定時に区民か区民以外かの設定→それぞれの利用者に必要な情報をスピーディーに入手)
・安否連絡機能:
(各種SNSと連携し、災害時にスムーズな安否確認ができる)
・ルート検索機能:
(現在地から指定した避難所や、一時滞在施設までの経路を検索、表示)
※ルートは災害情報を反映したものではありませんので、実際の災害時には臨機応変に迂回すること
▼DL
iPhone用
▼たいとう防災気象情報メール
災害、気象に関する情報をメールで配信するサービスです。
避難勧告などの緊急性のあるお知らせや、様々な警報、注意報が発表・解除された際に配信しており、知りたい情報に合わせて配信項目を選択し、登録することが可能です。
▼防災行政無線
災害時には、救出救護・避難から物資輸送等の応急対策活動にとって、情報の伝達が非常に重要になります。
「防災行政無線」では、公園、区有施設などに設置した屋外スピーカーにより、様々な情報が手に入ります。
電話が通じにくくなることを考え、無線によって、災害情報、避難勧告、その他パニック防止のための正確な情報を伝えます。
また、「Jアラート」といい、防災行政無線を通じて緊急事態であることを、区民の皆様へサイレンや音声でお知らせするシステムもあります。
地震だけではなく、国家に危険が迫った際にも使用されることも。
リンク先一覧
まとめ
甚大な被害をもたらした関東大震災からおよそ100年。
先人の意識が受け継がれ、高い防災意識をお持ちの区民の方も多いことと思います。
地震発生時の避難について、「すでに避難ルートを確認している」という方も多いかもしれません。
また、台東区は隅田川や荒川が近いため、常に水害の危険と隣り合わせな地域です。地震そのものだけではなく、地震による津波や、台風などの増水被害にも注意を払いたいところです。
そして、災害時は通信系が弱くなるので、電話やサイトにつながりにくくなる恐れが十分にあります。
台東区のHPへのアクセス集中を防ぐため、対策として台東区公式HPの情報は ヤフーのサーバー上にキャッシュサイト(複製)として表示されています。
キャッシュサイトでは台東区公式ホームページと同じ情報が閲覧可能です。
アクセスが集中するなどして台東区公式HPにつながりにくい場合にはこのキャッシュサイトも利用するといいですね。
逆に、ツイッターの方が軽い可能性があるので、台東区の公式ツイッターを利用するなどして、情報を集めてみて下さい。
今回は、地震による被害や水害のリスクがどの程度あるのか、普段から心がけておきたい防災のポイント、そして災害時に役立つアプリなどの紹介をしてきました。
実際に地震が発生してもスムーズに避難できるよう、皆さんにとって役立つ情報となることを願います。