本当に未来の食事になるか?|話題の昆虫食をレビュー!浅草 TAKE-NOKO
皆さんは昆虫食ってご存じですか?
もう虫って聞いただけでアウトな方も大勢いると思います。
あの人類とは全く相容れない独特な外見…。
進化の過程を大幅にスキップして宇宙から来たんじゃないかと思わせるには十分です。
なぜ今回昆虫食の取材をしたかと言いますと、地球の人口はどんどん増え続けており、食糧危機が来るかもと世界の偉い人たちは考えているようなのです。
牛や豚をこのまま食べ続けていくためにはたくさんの飼料が必要となり、牛のゲップで地球温暖化するかもなんてことまで心配されております。
そこで環境負荷が少なく養殖が簡単な昆虫を食べれば食糧問題解決じゃね?
という発想により昆虫食が注目されている….らしいです。
私もいつかは地球の保全のために立ち上がらねばと考えていたので、できることから始めようと取材に踏み切りました。
今回は「地球を救う未来の食事」と題して、昆虫食のレビューを紹介していきます。
心臓の弱い方や虫が極端に嫌い、見るのも無理という方はご注意ください。
まず昆虫食ってどこで食べられる?
いざ決意したのはよいものの昆虫食を食べられる店など心当たりが全くないので、とりあえずググってみることにしました。
検索結果の上位に表示されたのは、昆虫食の通販を取り扱っているTAKEOさんが2021年10月1日にオープンさせたばかりの「TAKE-NOKO」という昆虫食専門店です。
オンラインストアで販売されている商品の取り扱いに加え、実店舗限定商品として「コオロギアイスもなか-しょうゆ味-」や「めっちゃタガメサイダー」なども販売されています。
さらに日曜日・祝日限定で「Holiday Kitchen」という本格的な昆虫料理が楽しめるメニューを用意しています。
もちろん伺ったのはHoliday Kitchenですので、早速紹介していきましょう。
古民家を改装したという店舗で、階段を上がって2階が店舗となっていました。
よく見るとバッタらしき昆虫が2階にジャンプしているようなイラストがあり、昆虫が中心であると言うことをさりげなくアピールしております。
昆虫食ということで何やら不気味な雰囲気を想像(失礼!)していたのですが、一階の玄関から上がっていくと古民家カフェを思わせるおしゃれな空間が広がっていました。
落ち着いて過ごせそうな雰囲気の店内。床もピカピカです。
グッズや書籍が並べられています。開店祝いの花束も。
昆虫食の本がたくさんおいてあります。
中央の本の表紙に【世界をすくう】と明言されているものもあるので、どうやら噂は本当だったようです。
通販でも買える食用の昆虫が並べられています。
こおろぎに産地の違いがあるとは驚きです。
さて店内を一通り見て回ったところで、そろそろ注文しなくてはなりません。
ちょっと手に汗かいてきちゃったな…。
メニューを一通り確認し、とりあえずビジュアルによるダメージの少なそうなものから頼んでいくことにしました。
店舗限定の「めっちゃタガメサイダー」と「京都かいこの濃厚トマトクリームパスタ」なら初心者でも大丈夫との店長さんの言葉を信じ、注文しました。
余談ですが、私が入る前に女性二人組のお客さんが美味しそうに食べていて、勇気をもらえたというのも大きかったと思われます。
先駆者はいつでも偉大です。
新調されたばかりのテーブルに着席して待つこと数分。
まずはタガメサイダーから運ばれてきました。
タガメというのはあの水生昆虫のタガメです。
平べったくて茶色くて…これ以上は止めておこう。
そう自分に言い聞かせました。
実は最初にタガメサイダーを注文したのは勝算がありまして、お店に置いてあったのは
こんな感じのポップなボトルだったので、いけるだろうと思っていたのですが、テーブルに届いたものは想像を遙かに超えていました。
ん?
んん?
なんか乗ってる~!
このサイダー虫入ってるんですけど~!と悪質なクレーマーになるところでした。
目を閉じて現実逃避する筆者
ただ、見た目のインパクトとは裏腹にものすごくいい匂いがします。
このタガメはレモングラスのような匂いがする品種とのことで、台湾では高級食材として扱われているそうです。
もうここまで来たら腹をくくるしかありません。
覚悟を決めて一口飲んでみると…
うん、ん?
これはなんか美味いんじゃないか?
気のせいかもと思ってもう一口飲みましたが、うまい!という感想は間違いではないようです。
サイダーにレモングラスの香りが混じり、初夏を感じさせるような爽やかさがあります。
「タガメ自体も食べられますよ!」とにこやかに店長さんが教えてくれたので、こちらも実食します。
真っ二つになってるけど、横から見ればカニに見えなくもない。
と薄目で暗示をかけながら、一口つまんでみました。
「甘っ!」
こちらも想像とは全く違ってほんとうにカニのような食感です。
甘いのはレモンシロップ漬けにされているからとのことですが、レモンの香り自体はタガメ由来のものだと教えていただきました。
タガメサイダーで少しいけそうな感触をつかんだので、よし次来いや!とすっかり強気な姿勢だったのですが、思い上がりであったと知りました。
バァァァン!!!
エビだ!これはエビに違いない!まっすぐなエビだ!!
やっぱエビじゃないかも…。
すっかり弱気になってしまったのでサラダの方からいただくことにしたのですが、
このサラダ虫入ってるんですけど~(2回目)!!
おやおや、無農薬で育てたらそのまま虫さんまでご提供ですか?
レストランとしていかがなものかと…え?昆虫食のお店?
失礼しました。私は昆虫食のお店に来ているのでした。
こちらはソース味に仕上げられた福島県二本松産のコオロギとのことで、サクサクとした食感と濃厚な風味が楽しめる逸品となっております。
こちらのサラダもなかなか抵抗があったのですが、とりあえず葉っぱで包んでしまえば見えないから大丈夫と信じ、一口食べてみました。
「こ、これは!?」
サクサクとした食感がクルトンを思わせ、ソース味が野菜の旨みに絶妙にマッチしているではありませんか。
今までの偏見をお詫びするような気持ちでもう一口食べてみましたが、とてもおいしいです。
そういえば入店時に店長さんが、エビやカニのアレルギーはありませんか?と尋ねてきたのは、構成する成分が恐らく似ているからなのだと理解しました。
陸にいるか海にいるかでだいぶ差がついてますね。
サラダを食べ終わったところで、メインディッシュに挑戦です。
今回のメインはこちら
京都かいこの濃厚トマトクリームパスタ
こちらは蚕のサナギを使い、プチッという食感とナッツのような風味が楽しめるとのことで店長さんもおすすめでした。
さすがに3つめになると慣れてくるもので、きっとこれも美味しいんだろうなと躊躇なく口に放り込みました。
いただきます!
蚕のサナギは少し弾力があるので一瞬口に入れているものが何であったかを思い出しそうになりますが、パスタと一緒に食べてみると確かにナッツの風味が口いっぱいに広がり、特性のトマトソースの旨さを引き出しています。
この蚕の食感を何かに例えられないかとずっと考えていたのですが、ブレスケアの噛むとプチッと弾けるやつにそっくりです。
大きさは全然違いますが、食感的には弾力があって噛むと弾けるという点では似ているので参考にしてみてください。
料理のインパクトがかなり強い昆虫食でしたが、気づけば完食しておりました。
ご馳走様でした。
タガメもかわいく見えてきました(真っ二つですが)
今回初めての昆虫食でしたが、言われなければ普通に美味しい料理なのではないかと思います。
ビジュアルという最大のハードルさえクリアすれば地球を救うことも夢ではないでしょう。
よくよく考えてみればシャコとかも姿のまんまで出てきたら人類が口にしたか定かではありません。
ちゃんと調理して羽とか足とかがない状態で提供されればもっと食べやすくなるような気がします。
最後に店長さんのご好意でコオロギの干物を試食させていただきました。
その辺で捕まえたような見た目ですが、煮干しのような食感と味でした。
慣れたらお酒のつまみなどにもぴったりの味です。
そのうち居酒屋のメニューにコオロギや蚕が出てくる日も遠くはないかもしれないと思いながらお店を後にしましたが、気づくと私の手にはコオロギスナックとタガメサイダーが握られていました。
栄養価も高く、エコな昆虫食。
皆様もぜひ浅草にお立ち寄りの際は試してみてくださいね。
TAKE-NOKO
営業時間
月・火・木・金:14:00-21:00(ラストオーダー20:00)
土・日・祝:12:00-20:00(ホリデーキッチンラストオーダー19:00)
※緊急事態宣言に伴い営業時間変更の可能性があります。
※ホリデーキッチンは日・祝日限定
定休日
毎週水曜・第1土日・その他臨時休業有り(外部イベント参加時など)
住所
111-0035
東京都台東区西浅草1-3-14 2F
アクセス 東京メトロ銀座線「田原町駅」徒歩3分
つくばエクスプレス「浅草駅」徒歩10分
ホームページ
今回いろいろと教えていただいた店長のみちこさん。
コオロギや蚕以外にも様々な種類があるので、また来てくださいねと笑顔で見送っていただきました。
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