【上野】無料で楽しめる穴場美術館って?「黒田記念館」で美術作品に触れよう!

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美術館や博物館などが集まり、東京の文化の中心地ともいえる上野。

休日ともなれば、どの施設も人でいっぱいに…しかし、その上野には、人ごみに辟易することなくゆったりと美術作品を楽しめるとっておきの場所があるんです。

しかも観覧料は無料!今回はそんな上野の穴場施設をご紹介します。




上野の穴場美術館「黒田記念館」

無料で美術作品を楽しめる場所、それは「黒田記念館」です。

なんとこの記念館、2002年には国の登録有形文化財となっています。

この建物では、「日本近代洋画の父」とも言われる、洋画家の黒田清輝の作品を展示しています。

場所はJR上野駅公園口から徒歩15分ほどのところ、国際子ども図書館の隣にあります。

文化施設の多くは上野公園内に位置していますが、黒田記念館は上野公園の外にあります。

上野公園をお散歩したついでにふらっと寄ることができますね。

黒田清輝ってどんな人?

黒田清輝は近代日本の美術に大きな影響を与えた洋画家です。

代表作は「湖畔」。皆さんも日本史の教科書等でご覧になったことがあるのではないでしょうか。

黒田は17歳で法律の勉学を目的にフランスに留学しましたが、二年後には絵画に転向(すごい!)。

留学中に、明るい外光を取り入れた印象派的な視覚を学び、帰国後日本に初めて明るい印象派系の絵画を移入しました。
また、1896年には「白馬会」という美術団体を結成。

さらに東京美術学校の西洋画科の指導者ともなりました。
後年には貴族院議員や帝国美術院長を歴任し、美術行政家として活躍。

画家としてだけではなく、教育者・行政家としても活動していたんですね。

黒田は没する際、遺産の一部を美術の奨励事業に役立てるように遺言しました。

これを受けて1928年に竣工したのが黒田記念館なんです。
自分が死ぬ間際まで、美術教育のことを考えていたなんて…彼の美術にかける熱い思いが伝わりますね。

黒田記念館を訪問!

さて、黒田記念館に到着しました!

立派な建物ですね…素敵な外観です。

正面から入って左手に階段があります。

踏みしめるときしきし音が鳴ります笑

階段を上ると…

館内はパステルグリーンを基調としており、落ち着いた雰囲気です。

窓の形が可愛い。建物の外観だけでなく、内観も素敵ですね。

黒田清輝の像がお迎えしてくれます。

早速展示室に入っていきましょう!

展示室内は広々としています。

室内中央にはイスも設けられているので、座って作品を鑑賞することもできます。写真撮影はフラッシュを焚かなければOKとのことでした。

飾られているのは、黒田の遺族の方々から寄贈された遺作です。

ガラスケースの中にも作品が展示されています。

素敵な絵ばかりで、じっくりと眺めてしまいました。

黒田清輝の遺品のイーゼル、イス、絵具箱も展示されています。

他にも、黒田清輝の下絵なども展示されています。

資料室もあるのですが、残念ながら何も展示されていませんでした…でもとても素敵な室内です。

スタッフの方によると、コロナ前は黒田清輝に関連する映像などを流していたそうです。

私が訪れた日曜日11時ごろでしたが、館内には5組ほどしかおらず、じっくりと展示を鑑賞することができました。休日の美術館にありがちな、ゆっくり見たいけど後ろから人が迫ってくる気配が…ということも無いので自分のペースで作品を楽しめます。

ちなみに館内はカフェと直通です。

絵画を鑑賞した後にゆっくりコーヒーを一杯…というのもお洒落で良いですね。

また、美術館のお楽しみの一つに、鑑賞後のお買い物があると思います。

しかし、黒田記念館ショップは閉店してしまったそうです…代わりに、同ショップで販売していた黒田清輝グッズは東京国立博物館本館ショップで一部取り扱っているそうです。

気になる方はそちらも覗いてみてはいかがでしょうか。

観覧料は無料ですが、館内に募金箱が設置されています。
私は作品をとても楽しんだので小銭を募金すると、スタッフの方がわざわざ「無料で観れるんですよ」と声をかけてくださいました笑。優しい。(もちろん募金するかしないかは個人の自由ですよ!)

スタッフの方にお尋ねすると、現在は1日に平均で150~180人ほどが来館するとのこと。特別室が開室する際は普段の約2倍の方が来館されるそうです。それでもそこまで混みあうことはないですよ、と教えてくださいました。

そして特別室ですが、年に3回開室されます。直近の開室日は2022年10月25日から2022年11月6日です。普段は解放されていない特別室では、黒田清輝の代表作である「読書」「舞妓」「智・感・情」「湖畔」をゆっくり鑑賞できます。




芸術の秋は黒田記念館で

私は上野公園周辺を散歩している際に偶々この施設を見つけて入ってみたのですが、とても楽しめました。

上野にある他の美術館よりもスケールは小さいですが、周りを気にせずにゆったりと作品を鑑賞できます。

黒田清輝については「教科書で見たことあるな~」程度の知識しかなかったのですが、これを機に彼の作品をもっと観てみたくなりました。

絵画はもちろんのこと、空間自体も芸術的な黒田記念館。芸術の秋は、黒田記念館で黒田清輝の作品を堪能してはいかがでしょうか。

黒田記念館
開館時間 9:30~17:00
休館日 月曜日(祝日・休日の場合は開館、翌火曜日休館)、年末年始。ただし原則として、ゴールデンウィーク期間とお盆期間中は無休
特別室開室日 2022年3月29日(火)~2022年4月10日(日)
2022年10月25日(火)~2022年11月6日(日)
2023年1月2日(月・祝)~2023年1月15日(日)
2023年3月21日(火)~2023年4月2日(日)
住所 〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
JR上野駅公園口、鶯谷駅南口下車 徒歩15分
東京メトロ上野駅、根津駅、京成電鉄京成上野駅下車 徒歩15分
お問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)

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ライター紹介

かくに

フリーライター

出身は北海道。 初めてのひとり旅はクロアチア(初海外)。 方向音痴。 食べることが大好き。 一人ご飯も大好き。 好物はスープカレーと豚の角煮と抹茶。
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