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【今戸神社の石造狛犬】スフィンクスと狛犬の関係とは!?

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こんにちは、とくらです!

最近息子が犬を「わんわん」と「いぬ」と二つの呼び方で呼んでいることに気が付きました。

どうやら小型犬は「いぬ」、大型犬を「わんわん」と呼んでいるようです。

先日、神社の前を通りかかると、狛犬を指して「いぬ」と言っていたので、どうやら狛犬は小型犬だと判断したのでしょう。

しかし、何度も見たことがあるはずの狛犬の犬種は私にも全く分かりません。

全ての神社で同じ犬種なのでしょうか?

そもそも犬ではないような気もします…

さて、今回は台東区に存在する有形文化財の中から「石造狛犬」と、「狛犬」とは一体何なのか、についてご紹介します!




今戸神社の石造狛犬

台東区には多くの文化財が存在しています。

その中から今回ご紹介するのは、有形文化財の歴史資料とされている「石造狛犬」です。

石造狛犬は1752年(宝暦2年)今戸焼の職人が今戸八幡神社(現:今戸神社)に寄進しました。

今戸焼は、江戸から明治期にかけて今戸周辺で行われた産業です。

日用雑器や茶道具、人形、火鉢、植木鉢など、生活に根差した陶磁器が生産されていました。

しかし、現在では今戸焼職人は台東区内に一軒のみとなっています。

本当に末長く文化を繋げてほしいですね。

石造狛犬の台座には詳細な銘文があり、ここには今戸焼職人の名前が刻まれています。

42名もの今戸焼職人や、世話人の名があり、現在最も詳細に江戸時代の今戸焼職人の名前や所属が判明する貴重な資料となっています。

今戸神社
住所:東京都台東区今戸1丁目5−22
社務所対応時間:9時~16時
アクセス:各線【浅草駅】徒歩15分


狛犬とは?

さて、先ほどご紹介した石造狛犬は胸が厚く、豊富なたてがみを有しており、正直、犬なのか…?という印象を受けますね。

思い出してみるとどの神社の狛犬を見ても、犬感は非常に薄い気がします。

どちらかというと口元の感じはネコ科っぽいような…

犬ではないですよね…うーん。

それもそのはず!

狛犬の起源はライオンをかたどった像なのです。

犬じゃない…!!!

古代オリエントでは、神や王の守護神として、ライオンを用いる流行がありました。

この流れを汲んでいるのがスフィンクスや狛犬です。

日本にやってきたのは飛鳥時代だと言われています。

古代オリエントで始まったこの文化は、仏教と共に中国から日本へと伝わってきたそうです。

また、狛犬といえば2体で一対の「狛犬」と呼ばれていますが、なんと「獅子」と「狛犬」の2体なのです…。

これは驚きました。

飛鳥時代に日本にやってきたころは2体の狛犬はどちらもライオンの姿でしたが、平安時代の頃から異なる外見の「獅子」と「狛犬」となり、本来はこの片方だけを指して「狛犬」と呼ぶそうです。

まさか狛犬が片方だけだったとは…

角が無いものを「獅子」、角があるものを「狛犬」と呼んでいるそうな。

鎌倉後期以降に作られた狛犬には角が無いものも多いため、角以外の見分け方だと、口を開けている方(阿形)が獅子、口を閉じている方(吽形)が狛犬です。

しかし、なぜ仏教と共に唐からやってきた獅子(ライオン)は「犬」と呼ばれるようになったのでしょうか?

これは、とてもシンプルで「獅子は当時の日本人が見たことのない生き物だったため、犬だと勘違いした」という説があります。

牙をむいて座っている姿は犬らしいと言えば確かにそうかもしれません。

私はどちらかと言えば猫っぽいという気持ちがぬぐえませんが、大きさや、肉食動物らしさが「犬だ!」と感じさせたのかもしれませんね。

また、神社や寺院の入口、本殿や本堂には狛犬が置かれることが多いですが、実は狛犬ではない動物が置かれることもあります。

狛鳩や狛うさぎ、狛虎や狛河童など、その土地や信仰によってバリエーション豊かな動物や幻獣を見ることができますよ。

珍しい「狛○○」を見つけたらぜひ教えてください!

狛犬に似た想像上の動物

獅子の像が日本に伝わってきたのは、先述のように古代オリエントでの流行が始まりです。

この流行は数千年も前のことであり、この流れを受けた狛犬に似た想像上の動物は各地に存在しています。

中国の獬豸(かいち)

獬豸は全身を濃くて黒い体毛が覆い、頭の真ん中には長い一角を持つ動物です。

日本の狛犬の起源ともされており、確かにその姿は狛犬に似ています。

正義や公正を象徴する祥獣で、大きなものは牛、小さなものは羊に似ているため、日本では神羊とも呼ばれるそうです。

沖縄のシーサー

シーサーは、「獅子」を沖縄語で発音したもので、シーシーと呼ばれることもあります。

由来は狛犬と同じく古代オリエントのライオンです。

また、狛犬とよく似た見た目で、同じように阿形像と吽形像が一対で置かれることが多いですが、魔除けとして屋根の上に設置されている点が異なりますね。

古代エジプトのスフィンクス

ギザのピラミッドの前にあるスフィンクスは有名ですよね。

あのスフィンクスも体はライオンです。

しかし、顔の部分は人間だったり、鳥や羊だったりと、合成獣である点は特徴的です。

また、バビロニア神話や古代ギリシアでは更に鷲の翼が生えています。

スフィンクスは神聖なものだとされている場合と怪物として扱われている場合があり、この違いも面白いですね。

さまざまに姿や役割を変えて伝わっていった獅子(ライオン)。

しかし、古代から現在まで数千年の時を経てもどこか面影が残っているのは何だか不思議ですよね。




まとめ

何気なく見ていた狛犬ですが、実はものすごい歴史を持った像だったんですね。

また、今回「狛犬は犬っぽくない」という話をしましたが、浅草橋にある鳥越神社の狛犬はかなり犬っぽいのでぜひ一度見ていただきたいです!

狛犬と一口に言っても、それぞれに表情や体格が違うのが興味深いですね。

これからは狛犬を見かけたら今までとまた違う見方ができそうです!

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ライター紹介

とくらじゅん

イラストレーター・ライター

1991年生まれ。下町暮らしのフリーライター・イラストレーター。 妖怪イラスト、育児漫画、ADHDエッセイなどを書いています。
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