帯広で愛され続ける、唯一無二のカレー「インデアンカレー」を実食レポート
夕暮れの帯広。鍋を片手に人々が訪れる先は「カレーショップ インデアン」。
家でカレーを作るのではなく、鍋を持って買いに行く。
独特の光景が、帯広市では当たり前の日常として溶け込んでいます。
創業から半世紀以上。帯広・十勝で生まれ育った人にとって、インデアンは説明不要の存在です。今回はそんなインデアンに実際に足を運び、実食レポートをお届けします。
そもそも「インデアン」ってどんな店?

「カレーショップ インデアン」は、北海道帯広市に本社を置く、藤森商会が展開するカレー専門店です。
1968年の創業以来、帯広・十勝エリアを中心に店舗を広げ、今では地元で知らない人はいないというほどのソウルフードになっています。
象徴的なのが、エスニックな雰囲気の赤い庇(ひさし)。一度見たら忘れられないインパクトがあります。
営業時間は店舗によって異なりますが、今回訪れた「みなみ野店」はAM11:00〜PM9:00(L.O . PM8:45)。
入口には黄色い看板とターバンを巻いたキャラクターが掲げられています。これもインデアンのトレードマークです。

実食レポート:「インデアンカレー」+「チキン・チーズトッピング」
さっそく実際に注文してみました。メニューはこちら。

店内メニューの価格は、インデアンルーが693円(税込)。
ここに、「チキン」242円(税込)、「チーズ」143円(税込)をトッピングとして追加し、合計1,078円で注文しました。
ちなみに、お持ち帰り用のメニューは別に用意されており、価格が異なります。金額は以下の画像のとおり。
自宅の鍋を持参すれば、ルーだけを購入することも可能です。
ちなみに、カレーを食べているあいだも、鍋を持ってお持ち帰りする方がちらほら来店されていました。

カレーの辛さは5段階あり、今回は「普通」を注文。
筆者はすべての辛さを注文したことがありますが、「大辛」以上は、辛いもの好きでも「辛い!!」と感じるレベルです。
美味しく食べたいなら「普通」または「中辛」までがおすすめです。
2〜3分ほどして運ばれてきたのがこちら。

濃厚なルーに、ホロホロのチキン、とろりと溶けたチーズが加わることで、コクと満足感がさらに増した一皿。
普通盛りでもご飯は289gとしっかりとした量で、見た目以上に食べ応えがあります。

そして意外と見落とされがちなのが、テーブルに並ぶ薬味の充実ぶり。
定番の「福神漬け」はもちろん、「ガリ」と「しそ・大根・きゅうりを使った漬物」が用意されています。
これが想像以上に美味しく、箸休めにぴったり。
カレーを食べ終えたあと、お皿に残ったご飯をこの漬物と一緒につまむ、という食べ方もできてしまうほどのクオリティです。
そしてもうひとつ、地味に嬉しいのが卓上に置かれた「ホットオイル」の存在。

「どうせ、ちょっと辛くなるだけでしょ?」
——侮ってはいけません。
案内板にもわざわざ「かけすぎにご注意ください。」と書かれている通り、ひと回しかけるだけで一気に辛さのレイヤーが変わります。
最初は「そんなに辛くないな…」と思っていると…じわじわとしっかり辛くなる…。
少しずつ足して、味を見るのがおすすめです。
ルーは3種類、配合はトップシークレット
インデアンカレーのルーは、大きく分けて3種類あります。
• 牛肉と数十種類のスパイスを使い熟成させた濃厚な「インデアンルー」
• ビーフの旨味と玉ねぎを生かした比較的あっさりめの「ベーシックルー」
• じゃがいも・人参・玉ねぎを使った「野菜ルー」
同じルーをベースに具材だけを変えているわけではなく、スパイスの配合など、初期工程から別々に仕込まれています。
スパイス配合は企業秘密らしく、現社長と先代社長のみが把握しているとのこと。
1番人気はやはり「インデアンルー」で、大人から子どもまで「美味しい」と思える風味になっています。
家族連れも多く訪れていて、誰でも「美味しいカレー」が楽しめるよう調合されているのがわかります。
学校祭やイベントには鍋ごとカレーを届けるサービスもあり、子どもたちの「思い出の味」になっているのがうかがえました。
「帯広で2番目においしい店」という哲学
藤森商会が掲げる有名な言葉に「帯広で2番目においしい店」というものがあります。
1番おいしいのは、母親や妻など、パートナーなどが作る「家庭の味」。
インデアンは、「家族で楽しく食事ができる場所」「一人でもゆっくりと過ごせる場所」として、2番目の味でありたい──という考え方です。
ところが、筆者が実際に帯広市民に話を聞いてみたところ「インデアンカレーが母親の味のようなもの」と答える方もちらほら…。
• 母がカレーを作っているところを見たことがない(カレーといえばインデアンのお持ち帰り)
• インデアンカレーは、母親の味と同じ感覚になる
• 疲れてご飯を作るのがしんどい時の救世主
• 親の仕送りには、いつも冷凍パックされたインデアンカレーが入っている
家庭でカレーを作るのではなく、鍋を持ってインデアンへ買いに行く。
それが帯広では、ごく当たり前の光景として根付いているようです。
進学や就職で帯広を離れた人のもとには、冷凍パックされたインデアンカレーが仕送りに入っていることも少なくないといいます。
こうしたエピソードからも、インデアンが単なる外食ではなく、「家庭の味」の一部として根付いていることが伝わってきます。
おわりに
「帯広で2番目においしい店」でありながら、多くの人にとっては「母の味」そのものであるインデアンカレー。
半世紀近くにわたって帯広市民に愛され続けた理由は、実際に一皿食べてみれば分かるはずです。
次に帯広を訪れる機会があれば、ぜひインデアンカレーを食べてみてはいかがでしょうか。
カレーショップ インデアン みなみ野店
住所:北海道帯広市西17条南36丁目2-8
営業時間:AM11:00〜PM9:00(L.O. PM8:45)
定休日:年中無休(年末年始を除く)
電話番号:0155-47-1311
※営業時間・定休日は変更となる場合があるため、ご来店の際は事前に店舗へご確認ください。

佐藤 楓
フリーライター

