浅草花やしきの近くにある人気カフェ、フェブラリーキッチン。とくに鮮やかな紫色で、濃厚な甘さの紫芋モンブランは、話題だ
モンブランの味わいと、
エリック・クラプトンの
ギターの音色は、
ちょっと似ている。
今日のモンブラン・スイーツは、紫芋モンブラン。
鮮やかな紫色がとても美しい。
細い渦巻き状のカタチがとても美しい。
どうしても食してみたいと思った僕は、大学時代のバンドメンバーの紅一点だった、友達の彼女を誘って、浅草のカフェ、フェブラリーキッチンに赴いた。
フェブラリーキッチンは、地下鉄浅草駅から徒歩約7~8分の場所、浅草花やしきの近くにあった。
フェブラリーキッチンは、浅草花やしきの絶叫が聴こえるカフェだった。
1992年、ギタリスト、エリック・クラプトンが名曲「レイラ」をMTVアンプラグドではじめて演奏した。
電気を使わないアンプラグドの「レイラ」は、新しい魅力に満ち溢れた曲に生まれ変わった。
フェブラリーキッチンの入口は、おしゃれなグレーの色で彩られていた。
入口に沿って、お店の外の道路側には多数の椅子がカタチ良く並んでいた。
店内は、モノトーンに近い造りになっていて、インテリアも目立ちすぎずとてもシンプルだった。
店内はやわらかい空気が流れていた。
お店の人がやさしく微笑んで、迎えてくれた。僕と彼女は、雰囲気のいいウッディ調のカウンターの席に座った。
明るいくったくのない表情で、お店の人が僕たちの席にきてくれた。
二人とも迷わず、紫芋モンブランとアイスカフェオレをオーダーした。
「エリック・クラプトンのアコースティックライブの映画上映が、もうすぐ始まるね。アンプラグドの「レイラ」以来のアコースティックライブだね。」
僕は彼女に話しかける。
「そうね。アンプラグドの「レイラ」は衝撃だったからね。アコースティックライブを、今度は映画で観ることができるなんて最高だね。」
僕たちは、エリック・クラプトンの話題で盛り上がっていた。
しばらくして、お店のスリムな男性が、斬新な紫芋モンブランと冷たいアイスカフェオレを2つずつ、リズムよくテーブルに運んできた。
眩しいぐらいの紫色のモンブランを、フォークでサッとお口に運ぶ。
スマートでなめらかな紫芋の甘さが舌の上で踊る。
「うーん。この紫芋モンブランの素朴な味、なんかエリック・クラプトンのアコースティックギターのピュアな音色に似ている。」と、僕は右脳的に感じた。
まじりっけのない、紫芋モンブランならではの純な味。
エリック・クラプトンのアンプラグドのギターの音色が、こんな感じだ。
僕も彼女も無言で、紫芋モンブランをゆっくり味わった。
そして、モンブランの魅力にこころを奪われていた。
二人とも、紫芋モンブランの繊細で極めた甘さの味覚に満足していた。
それから、じっくりとアイスカフェオレを飲んだ。
冷たいカフェオレの淡い味わいが、モンブランの濃厚な味わいを少しずつ溶かしてくれた。
アイスカフェオレを飲み終わり、僕も彼女も、静かになった。
静かになったら、不思議だ。
なぜだろう。僕は、たまらなく、エリック・クラプトンのアンプラグドの「レイラ」が聴きたくなった。
店舗情報
FEBRUARY KITCHEN
フェブラリーキッチン
東京都台東区浅草2-29-6 天野ビル 1F
浅草駅徒歩6分
03-5811-1535
予約可(土日祝日はご予約不可)
営業時間
11:30 – 18:00
(LO FOOD17:00 / DRINK17:30)
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