上野|東照宮ぼたん苑にて「冬ぼたん(冬牡丹)」 2月25日まで
こんにちは、とくらです。2月も中旬、東京は気温が早くも春を感じさせますね。
私は、花粉さえなければ春が一番好きなのですが…
出会いと別れの季節がもうすぐ来ますね。新生活に向けてワクワクしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、少し変わった牡丹を見ることができるイベントをご紹介します!
冬ぼたんとは?
皆さん、牡丹には実は珍しい種類のボタンが存在することをご存知ですか?牡丹には2期咲きと呼ばれる品種があるのです。大抵、牡丹といえば早春、所謂「春の花」を連想される方がほとんどだと思いますが、冬咲きの「寒牡丹」という品種が存在します。
今回、この寒牡丹を見ることができるのは、上野東照宮ぼたん苑。
寒牡丹にお正月の縁起花として技術を駆使し、開花させた200株もの冬牡丹が咲いています。元旦から続くこの牡丹苑も、2月25日で見ることができなくなってしまいます。
年末年始、東京をゆっくり回る事ができなかった方、牡丹が好きな方には是非訪れて欲しいイベントになっています!
さて、ここで寒牡丹についてもう少し詳しく知見を深めていきましょう。実際に寒牡丹を見た際の感じ方が変わるはずです!冬咲きの品種として知られる寒牡丹の花は、自然環境に大きく左右されると言われています。着花率が低く、約2割にも満たないのだとか。そんな希少な花だからこそ、お正月の縁起花として、抑制栽培の技術を駆使して開花させたものが冬牡丹なのです。
上野東照宮ぼたん苑では関東最大級の40品種160株の冬ぼたんを見る事ができます。また、蝋梅や梅などの新春の花々も見る事ができ、霜よけの”わらぼっち“が、花を守っているところも可愛らしい見どころです!
牡丹ってどんな花?
では、牡丹とはそもそもどのような特徴を持った花なのか、詳しく見ていきましょう。牡丹は「美しさ」を象徴する植物で、古くから、様々な工芸品や絵画に用いられてきた伝統的な花として知られています。また、美しい女性の容姿、立ち振る舞いが、「立てば芍薬、座れば牡丹」と形容されてきた歴史もあります。
牡丹の花自体、8世紀頃に中国から薬用植物として渡来したとされており、江戸時代には多くの観賞用の園芸品種が生み出されましたが、江戸時代には牡丹が世に出回る機会が少なかったという背景から、現在栽培されている多くの牡丹は明治時代以降に作られたものなのです。
牡丹の野生種は、5種類ほどが中国に自生しています。牡丹は中国、日本で改良されました。黄花のルテアはフランスで、暗紅紫色の花のデラバイはアメリカで交配役として用いられ、独自の品種が作られました。これらが、明治初期に日本へ輸入されています。
花の色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄、緑、茶の7種類で耐寒性が強い花なのです。花言葉は「富貴」「壮麗」「恥じらい」「誠実」。「百花の王」とも呼ばれ、威厳のある花といったイメージでしょうか。また、調べてみると、「邪気を払う縁起のいい花」として知られており、「無病息災」「長寿」「邪気払い」「心身の安定」という意味の持つ花だそうです。
花びらが枯れて落ちてゆくその様は、ポトリと頭が落ちるということはなく、一枚一枚花びらが落ちて行きます。このことからも、心身が安定しているという様子になる所以が理解できますね。誇張しすぎない優しい花の香りも一つの特徴で、私たちに癒しを与えてくれます。日々、仕事に追われて心身ともに疲れ切っている方にも、おすすめです。
まとめ
今回は、「冬ぼたん」についてまとめました。「百花の王」と呼ばれるほどに美しい牡丹。冬と春にかけて咲くこの花はまるで、巣立ちを控え、生きていこうとする雛のように美しく、強く感じます。この際に日本人として、花の知見を深めるというのも素敵ですね。
新たに学年が上がる学生達、新社会人、それぞれ牡丹のように、凍えるような寒さの中でも耐寒性を持ち、巣立つその日には立派な花を咲かせて欲しい、というのが筆者の個人的な願いです!
慣れない環境はどうしても心が不安定になり、寂しい思いもするものです。地方から上京する学生や新社会人も多いでしょう。都会の人混みに揉まれて、地方のゆったりとした雰囲気とは真逆の、荒々しい波に身を放り投げたような感覚になることでしょう。そんな時には、一息ついてリラックスすることも大事ではないでしょうか。
新天地で少しずつ縁を結ぶのも、また人生の中での一興。住めば都。ふるさとは、人に宿るものです。繋がりを沢山持って、酸いも甘いも何事も経験し、悔いのない新生活をスタートさせましょう!
海外では味わえない、日本だけの風情・文化。
日々の疲れを癒せる関東最大級のぼたん苑で、是非。
東照宮ぼたん苑
住所:東京都台東区上野公園9-88
電話番号:03-3822-3575
入苑料金:大人(中学生以上)1000円、団体(15名以上)800円、小学生以下無料